どの学校に入っても、自分に肯定的に生きることが大切

トラウマ(心の傷)とPTSDの専門家 百世 安里

こんにちは。いじめと心の傷の専門家、百世です。
返信が遅くなってしまって、本当にごめんなさい。
受験が近づいて落ち着かない日々を過ごされていることでしょうね。

ご相談を読ませてもらって、
あなたが不安になる理由は、ご家族にもあるように感じました。
＞「あんたがしっかりせんから悪いんや」

これは、いけません。責められると思うと、人は萎縮します。

あなたは最も身近なご家族からこういった言葉を受けることで、
自分を責めるようになっていませんか。その一つがリストカットでしょう。

では、どうすればいいでしょう。

まず、「ご家族の言葉をあまり真に受けない」ようにすることです。
あなたは素直な方で、また、子供にとって親に従うかどうかは生存がかかっているため
従わざるを得なかったことでしょう。

でもあなたは高校3年生。ということは、大学に入ってから働くこともできますし、
家を出て自活することもできます。
少なくとも社会人になれば、堂々と家を出れます。

自分を不安にしたり、嫌な思いにする人とは、距離をおいていいんですよ。
たとえ血が繋がっていても。

それから、お薬はやめていきましょうね。
一時的に症状をおさえるだけで、治すものではないからです。


受験については、誰だって失敗したらと思うと、怖いもの。
でも、「失敗してもいいじゃない」とか「やってみて、ダメならスッキリするわよ」といった
支え・・・受けとめてくれる場所があれば、チャレンジする勇気もわいてきます。

だけど、「なんで落ちたの！」「もっとがんばれば・・」「努力が足りない！」とか言われたらどうでしょう？
不安が高まって、やる気がなくなってしまいますよね。

うまくいくかどうかは、運もあります。
がんばってもかなわない時もあります。
また、失敗して仕方なく選んだと思った場所が、実は自分に向いていることもあり、
神様が導いてくださったのかもしれません。

私は親に責められて、むりやり私立中学を受験させられました。
結果は不合格で、それから毎日のようになじられたり、嫌味を言われたり、
時には暴力もふるわれました。

親にとって子供が思い通りにならなかったことが許せない、むかつくからでしょう。

でも、これって100%親のエゴなんですよ。
子供の私は、私立なんて望んでないんですから。

結局、地域の公立中学に入ったのですが、ここがすごく自由な学校で、
私の考え方のバックボーンを作ってくれた気がするんです。

しかも数年後、その私立に合格した小学校の同級生たちにあうと、みんなロボットのようにおとなしくなっていました。
もしあの時、合格していたら・・・私も彼女たちのように結婚くらいしか夢がなくなっていたかもと、ゾッとしました。
「あー、あの学校に落ちて、助かった！！」って心から思いましたよ。

「塞翁(さいおう)が馬」って言葉を知っていますか？
中国で塞翁という人がすごく良い馬を持っていました。
ある時、その馬が逃げて、みんなが残念がりました。
ところが、その馬は自分と同じような良い馬を連れて戻ってきました。
みんなが喜びましたが、塞翁は「良いとは限らないよ」と。
次に、その馬に乗っていた塞翁の息子が落馬して足をケガしてしまいます。
みんなが悲しみましたが、塞翁は「災いとは限らないよ」と。
やがて兵役が招集された際、息子は足が悪いために兵に出ず無事でした。

失敗や不運に見えても、実はそれが幸運の扉だったり、新しい世界を開いてくれることもあります。

これからあなたがどこの学校に決まっても、それが失敗とは思わないでください。
もし最初の目的と違っても、そこで良い先生に出会えるかもしれません。
ステキな彼氏ができるかもしれません。
気持ちをわかりあえる人と友達になるかもしれません。

いまは予想のつかない素晴らしいことが待っているかもしれないんです。
もちろん、何も起きないかもしれません。

でもね。「自分に否定的に生きる」のと「肯定的に生きる」のとでは、
同じ環境であっても、幸せ度が違ってきます。

自分のこと、「まだまだだ」って責めるのはやめましょう。
充分がんばってきた自分を認めてあげましょうね。

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回答日時：2017年12月21日(木) 13:30 JSTお礼のコメントを書く

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