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回答プロ:公認心理士 / スクールカウンセラー / 研修講師 / コーチ 増田 進明
ご相談者:10代/女性
学校に行きたくても行けなくて、でもその理由がわからなくて困ってます。
高1のころからぽつぽつ休むようになって、その頃は風邪引いたあと治ってるのに2、3日やすんじゃう感じで、まだ元気な時は学校に行けていたと思います。高2になってからは、週に一回くらい風邪をひいていないのにすごく体が重たくて親に嘘をついて学校を休むようになりました。今もそれが続いている感じです。学校は週に1回〜2回やすんでしまい、1週間続けて学校に行けることはあまりありませんが、何ヶ月も休むということはありません。高2のときは定期テストなどの前に特に休みがちだったのですが、今はテストは特に関係なくやすんでしまいます。友達は結構いますが、長い時間友達と話しているとイライラしてしまいちょっと友達にそっけなくなってしまいます。勉強の話をされると特にイライラしてしまいます。親も私が学校を無断で休んでいることは薄々気づいていて、困ってることがよくわかってそれもつらいです。親や先生に迷惑をかけたくないし、友達とも仲良くしたいです。私はどうして学校にいけないのでしょうか。
ちなみに、私は私立の中高一貫に通っています。私は成績が学校内でそれなりによかったので、高3で最もレベルの高いクラスに入りました。得意教科では学年で1位をとることが多かったのですが、テストなどがあるとそれがプレッシャーになっているのかテストの前はとても気持ち悪くなってしまいます。高2の頃休んでいたのはこれが原因だと思います。私は人と争うドキドキ感に耐えられないようです。それがわかってからは気にしないように気をつけてたのですが、高3になって今度は勉強のやる気がなくなってしまい、学校以外でほとんど勉強しなくなってしまいました。でも、みんなより出来ないのがいやで、ちゃんと勉強している友達にイライラしてしまうのだと思います。学校に行かない間こんなことを考えていたらやる気のない自分や自分が勉強しないからって友達にあたってしまう自分、目標を自分で決めたはずなのにそのために努力できない自分、そしてなにより体調はいいくせに親に嘘ついて学校に行かない自分に嫌気がさしてきました。死にたいけど死ぬ勇気もない。もうどうしたらいいかわかりません。どうか、話し相手になってください。まとまりのない話で本当にすみません。
10代/女性 | 日付:2017年9月20日(水) 09:56 JST | 閲覧件数: 1,198
公認心理士 / スクールカウンセラー / 研修講師 / コーチ 増田 進明
文面から、あなたは今ストレスが慢性的に溜まってしまっている状態なのだと推測します。
ストレス状態だと、そもそもあまり前向きな考えが浮かばないし、むしろごちゃごちゃになって混乱してしまい、死にたいとさえ考えてしまうという、そんな悪循環な感じなのかなと思います。
文面から拝察すると、あなたは考える力がかなりあるので、そういう人は一度悩み始めると森の奥へ奥へと入り込んでしまい、なかなか出てこれなくて消耗してしまうリスクがあるのでくれぐれも気を付けてください。
シンプルに考えればいいのに、頭が良いのでいろいろと考えてしまうのだと思います。考えてしまうこと自体は別に良くも悪くもないのですが、何事もバランスが大事で、そちらにばかり偏ってしまうとリスク要因になります。「あえて馬鹿になる」なんて言葉がありますが、頭の良い人ほど考えすぎて悩みが多くなりがちなので、単純に考える知恵とスキルを身につけないといけないくらいです。
ですので、一度リセットしてからシンプルに考えを整理しなおしていくというイメージを持ってください。
では、どう考えればいいかというと、ただただ「自分の本心(良心)を基準にして、考えをスタートさせる」ようにしてみることをオススメします。
自分に嘘はつけないので、何度自分の心の中をたしかめてみても、「こんな自分でありたい」ということがあればそれを基準とし、今後はその基準に合った行動を、できることからしていけばそれでいいんだと思って、あとは深く考えず黙々とこなしていくのが基本です。
そうしているとすこしずつ自分の本心の気持ちを満足させていくことになるので、無意識的に心の癒しが得られ、ストレスは改善傾向に向かい、良い循環に乗せやすくなります。すこしずつ前向きな考えも浮かびやすくなっていることでしょう。まだ死ぬには早いし、もっと人生楽しみたいと心から思えてくるはずです。
たとえば、できるできないはとりあえずおいておいて、
学校にはきちんと行きたい。
友だちとは仲良くしたい。
穏やかな自分でいたい。
すこしでも学習したい。
といった気持ちがたしかにあるな、と思うようなら、それを基準に考えてみてください。
(※ ただし、体調面についてなのですが、たとえば風邪をひいて寝込んでいる人に、「風邪をひくなんて体力がないからだ」と言ってグラウンドを走らせるのは酷であるのと同じで、あなたが慢性的なストレスにさらされて、すでにエネルギーがかなり低下してしまっているとすると、まずは休養第一に考えた方が良いです。
文面からも「体が重たい」「やる気がでない」と書かれていますので、それがどの程度のものなのかすこし心配です。積極的休養という言葉がありますが、休むのも学業のうちくらいの気持ちであえて計画的に休養を取るくらいが良いかもしれません。進学を希望しているのだと推測しますが、欠席日数が受験に関係しない進学先であればなおさらです。)
自分の本心(良心)を基準に考えをスタートさせて、あとは現実とのすりあわせです。※欄の体調面についてもそうですが、休養するといっても休めない場合もありますし、本人を基準に考えたとしても、それが現実的に可能かどうかを検討しないといけません。
すべて本心のとおり、理想通りになることはないので、どこかしら妥協していくしかないのですが、逆に考えればある程度は妥協して良いとも言えます。そこで、あなたの「こだわり」が邪魔してしまわないかがポイントになります。
もしあなたになにか「こうでなければだめだ」的なこだわりが強いところがあったりすると、そのこだわりが自分を不必要に追い詰めてしまうことになるので、自分に「あまり合理的でないこだわり」があるなと認められるのであれば、できるだけそのこだわりを手放してみてください。
箇条書きで「これはこだわると苦しいだけだから手放そう」と思うことを書いてみると良いです。人の脳には不要なことを無視する機能が備わっており、こだわる必要がないリストを作成しておくと、脳がそれを学習してだんだんとそこまで気にしなくなってくれるようです。特にテストに対する過剰なプレッシャーを感じさせてしまっている原因(こだわり)について、はたしてそこまで「こうでなければだめだ」と考える必要はあるだろうか、と再検討してみることが必要になってくると思います。
説明が長くなりましたが、あなたの本心を基準にして、できるところから行動していくとなると、ではどのようなことから始めていけばいいでしょうか?そしてどのようなことを手放していけばいいでしょうか?
答えはあなたの心の中にあるのですが、このような感じで考えを整理させていく作業は多少時間と労力が要りますが、長期的に見ればストレスの改善効果が期待できます。そしてこのやり方を身に着けてしまえば後が楽です。これはカウンセリングの守備範囲ですので、学校にスクールカウンセラーがいるのであれば、私のこの文章を見せてもかまいませんので、ぜひ一度相談してみてください。
今回私からは「本心を基準にする」「こだわりを手放す」ことでストレスを減らすということをお伝えしましたが、頭でわかっていてもやっぱりテスト前はプレッシャーが強いときがあったりすると思うので、そんなときのリラックス法など、実際に身近で手ほどきしてもらいながらの方が定着しやすいやり方もあります(呼吸法などの動画を見ればある程度はわかります。)。
相談することは最初は勇気が要りますが、その後のストレスは改善傾向に向かいやすいことがわかっています。成人した私の相談者さんの中には、「あのとき(学生のとき)は誰にも相談できなくてずっと苦しかった、今思えば誰かに相談しておけばよかった。そうすれば今こんなに苦しむこともなかったかもしれないのに」といった発言をする方もおられますので、あなたにはそのような後悔はしてほしくないと思います。
お住まいも遠いようですし、大人の世代で誰かひとり相談できる人となると、今はスクールカウンセラーが適任でしょう。いつか「あれからどうでしたか?」とお話を聴かせてもらうような機会があったら、とても嬉しく思います。
無理しすぎず、適度にがんばってくださいね。長文読んでいただきありがとうございました。
回答日時:2017年9月20日(水) 12:58 JST
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ありがとうございます。
アドバイスを参考にしていきたいと思います。
前向きに考えられるように気負いすぎず頑張ります。
| 10代/女性 | コメント投稿日:2017-09-20 |