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回答プロ: 浅野 周
ご相談者:20代/女性
今病気のため治療しています。
でもそれは西洋医療なので、東洋医療などでは効果出るのか試せないかという心が生じています。
行うのは併用という形になるのですが、そのため悪化ということになりますか?
また鍼などからできる治療はどのようなものが対象になりますか?
これなら出来る、これは確実に対象外というものを詳しく教えてください。
20代/女性 | 日付:2011年7月21日(木) 15:20 JST | 閲覧件数: 1,759
漢方薬などは、薬との飲み合わせがありますから、かなり影響があります。
鍼灸などですが、鍼の場合、鎮痛に対して相乗効果のある薬物、そして鍼の作用を消してしまう薬物があります。ただ、現在でも数種の薬物が明らかになっているだけで、すべてが分かっているわけではありません。麻酔薬と鍼を併用することは、あまりないと考えられるので、併用して構わないです。
鍼と西洋医学を併用したため、悪化するということはありません。ただ、鍼には副作用があり、例えば一時的に痛みが出たり、だるくなったり、眠くなったりします。それは西洋医療と併用したための悪化ではありません。
鍼の治療は、WHOが認めているもので140種以上の疾病が有ります。中国の書籍には、200種以上の疾病の鍼治療が記載されています。ですから一つ一つを挙げてゆくことは困難です。
例えば手元にある『鍼灸治療165病』には、インフルエンザ、急性黄疸型肝炎、慢性ウイルス性肝炎、急性細菌性赤痢、細菌性食中毒、伝染性下痢症、腎症候性出血熱、ライム病、慢性気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症、シャックリ、慢性腎炎、消化性潰瘍、胃下垂、急性胃軸捻、慢性潰瘍性大腸炎、肝硬変、狭心症、急性の心筋梗塞、不整脈、リウマチ性心臓疾患、リウマチ熱、高血圧症、閉塞性血栓性血管炎、再生不良性貧血、血小板減少性紫斑病、関節リウマチ、眼型重症筋無力症、エイズ、強皮症、エリテマトーデス、肥満症、パセドウ病、糖尿病の初期、高リポ蛋白血症、脳梗塞、仮性球麻痺、植物人間、震顫麻痺、遺伝性運動失調、血管性偏頭痛、急性脊髄炎、ALS、痙性斜頚、急性感染性多発性神経根炎、ギランバレー症候群、顔面神経麻痺、顔面痙攣、三叉神経痛、坐骨神経痛、大腿神経痛、レーノー病、先端紅痛症、レストレスレッグス症候群、幻肢痛、老年性認知症、統合失調症、癲癇、ヒステリー、神経衰弱、慢性腎炎、腎下垂、陰萎、機能性射精不全、精液減少症、悪性腫瘍、放射線障害、急性炎症、フルンケル、丹毒、急性リンパ管炎、急性乳腺炎、頚椎症、骨折、対麻痺、肩関節周囲炎、上腕骨外側上顆炎、弾撥指、ガングリオン、寝違い、ぎっくり腰、潰瘍病による急性穿孔、胆石症、急性虫垂炎、胆道回虫症、泌尿器系結石、直腸脱、痔、輸液輸血反応、リンパ結核、乳腺房増殖、慢性前立腺炎、前立腺肥大、下肢の静脈瘤、毒蛇の咬傷、無月経、生理痛、急性機能性子宮出血、子宮下垂、子宮脱、子宮筋腫、慢性子宮頚管炎、慢性骨盤内炎症性疾患、不妊症、外陰白斑症、逆子、習慣性流産、人工妊娠中絶、難産、乏乳症、乳児の下痢、水頭症、小舞踏病、トゥレット症候群、流行性耳下腺炎、百日咳、小児の脳炎後遺症、小児麻痺、ADHD、おねしょ、急性結膜炎、麦粒腫、斜視、青少年の近視、慢性単純緑内障、老人性白内障、中心性網膜炎、皮質盲、色覚異常、網膜色素変性症、感音性難聴、急性化膿性中耳炎、メニエル病、萎縮性鼻炎、アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、急性扁桃炎、慢性咽頭炎、声帯の病変、顎関節症、アフタ性口内炎、歯痛、円形脱毛症、女子顔面黒皮症、肝斑、酒さ鼻、ニキビ、そばかす、イボ、神経皮膚炎、乾癬、尋常性白斑、ジンマシン、ヘルペス、しもやけ、湿疹、うおのめ、麻薬中毒、禁煙、禁酒、老化防止、抗疲労、あがり症などが挙げられています。
ただし悪性腫瘍とありますが、皮膚癌や乳癌など表層の癌を治療するだけで、深部の癌は治療できません。それにニクロム線入りの鍼を患部周囲に打ち込み、癌組織の温度を上げて殺すもので、この鍼は物理的に熱で焼き殺します。中国でしか実施されていません。
鍼でできることは、痛みを止めることならできます。
個々のケースで、例えば脳卒中ですが、出血量が60ミリリットル以内なら鍼で消します。それ以上なら開頭します。表層のくも膜出血なら鍼で治療できます。深部では無理です。発病して3カ月以内なら治療できます。それ以上になると脳が死んでしまうので、驚くほどの効果は上げられません。
ここには挙げてありませんが、私個人では耳鳴りなども得意です。
確実に対象外なのは、例えば脊柱管狭窄症やヘルニア、動脈硬化などで神経圧迫されたチックや三叉神経痛、神経が破壊された顔面麻痺などは治りません。しかし最近では刃鍼が登場し、ヘルニアのある椎間へ刺して切り、その切り口から椎間板の内容物をはみ出させて圧力を下げる治療法ができたり、また顔面痙攣で高ぶった神経を鍼で破壊し、症状を緩和させたりと、昔の鍼技術では不可能だった治療ができるようになりました。
ですが一般的には、神経を筋肉などに絞扼されて起きた痛みなら鍼で治療でき、骨や動脈、腫瘍などで圧迫されて起きた痛みには鍼が効かないということでまとめられると思います。
鍼の効かない疾患は、あまりに多すぎるので挙げ切れません。
回答日時:2011年7月23日(土) 00:30 JSTお礼のコメントを書く
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