離婚準備は水面下で、まず衣食住を確保する生活設計にメドを

松下 豊太郎

法的視点でご相談を整理分析すると次のようになります。
○事実確認（離婚を決意した場合）
(1)民法に定めのある離婚理由に不貞行為があります。
(2)慰謝料請求は、「相談者さんの夫が他の女性と性的関係を継続しているという事実を証明できる証拠」に基づき夫、その相手女性に対して可能です。
(3)養育費は、離婚により妻と夫は他人に戻った後、父の子に対する扶養義務です。したがって子が父親に請求する性質のものです。
(4)親権は、子のために父母のどちらと生活をともに暮らすのが良いかの観点で判断します。
したがって、子が幼少の場合通常は母親となるケースが多いです。
(5)財産分与は、婚姻中に築いた財産を貢献度に応じて分配する(原則折半)金銭的結婚の清算です。

○現状分析
(1)法的な権利義務とは別の視点で、離婚交渉をする際に｢夫｣は誠意を持って対応してくれる信頼できる相手ではなく、ウソをつく、財産を隠す、逃げるものだという悲しい現実を受け入れる覚悟は必要です。
(2)離婚を前提に水面下で事前準備するという観点からは、まず第一に衣食住の確保＝経済的自立のメドをつけることです。このとき夫から取る財産分与や養育費に頼らなくても最低限の生活維持できる生活設計を検討されるようおすすめします。実家のご両親の支援が受けられるかどうかもポイントです。
(3)不倫の証拠としてメールだけではなく、現場写真といった強力な証拠の確保をどうするかも検討課題です。
(4)このような準備を｢夫｣に悟られないよう水面下で進め、｢夫｣から離婚を切り出すようにしむける心理誘導も課題かもしれません。

○対応策
(1)上記の課題について慎重にことを運ぶことです。以前に離婚問題のベテランの先生から回答があったように、専門家のアドバイスを受けながら着々と準備を進められるようおすすめします。
(2)最終的に、｢離婚条件｣を公正証書に作成する、調停に持ち込み｢調停調書｣を得るなど、万一の不払い、支払遅延に対し、即時に給与差押さえ等ができるような手段手法を取られるようおすすめします。
(3)当事務所でも対応できますが、地域的事情を考慮すると下記データにより最寄の　　専門家を活用される方が便利かもしれません。
　　千葉県行政書士会043-227-8009　http://www.chiba-gyosei.or.jp/

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回答日時：2010年5月19日(水) 16:59 JSTお礼のコメントを書く

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