自分の不安に向き合って、準備をしていきましょう。

トラウマ(心の傷)とPTSDの専門家 百世 安里

いじめと心の傷の専門家、百世です。

お返事がたいへん遅くなってしまいましたこと、まずお詫びいたします。
震災でたいへん怖い思いをされたことでしょうね。
けれども、あなたが生きていることに感謝をして、
できることを一歩ずつ前に進んでいくことが大切です。

不安について少しお話しますね。
あなたがなにか新しいものを買ったとします。
あなたはそれをとても気に入りました。

ところがある日、小さな傷があるのを見つけました。
その傷のことが気になって、そのもの全体まで嫌に思えてきたら、
それは「傷を拡大して」扱っていることになります。

小さな不安がどんどんふくらんでくるなら、
それは実際よりも大きく拡大して感じている状態です。

人間の脳には不思議な働きがあって、
フォーカスしたもの・・・つまり意識を向けたものが拡大するという働きがあります。

多くの人がそれで、「気にしないように」と言うかもしれません。
けれども、気にしないというのは、ただ「現実から目を背けて、時限爆弾になってしまう」こともあります。


では、どうすればよいでしょう？

事実は事実の範囲で向き合い、対応することが大切です。

誰にでも不安なことやピンチな状況があります。
そんな時に、どうすれば良いかを有名なビジネスの方が書かれていました。

「最悪と最高の状態を想定して、どうすればいいか」まで考えるのだそうです。


例をあげてみましょうね。

死や老後が怖いという人は多いでしょう。
なぜ不安なのかというと・・・
病気などの体の問題と、生活費などお金の問題が大きいかと思います。

たとえば、「最悪の状態」は、
お金がなくなってホームレスになることでしょうか。

だとすれば、「どうすればいいか」は、
ホームレスの支援団体や支援サービス、生活保護の仕組み、復帰した人の話を読んだりして
どんな受け皿があるか、どうすれば生きていけるかを調べます。
すると、それなりの支援や復帰の道が見えてきます。

そして「最高の状態」は、うまくいったケースをイメージすることです。

どんな状態になるとうれしいですか？
悪いことばかり考えないで、悪いこと半分、いいことにも半分の時間を費やしましょう。

自分にとって望ましい状態が見えてきたら、
どうすればそれが叶うのか、ストーリーを想像してみましょう。


ただ不安がるのは、「どうすれば良いか」わからないからではありませんか？

「漠然とした不安」に向き合って、
いったい「具体的には何が不安」なのか、
不安の正体をはっきりさせていきましょう。

その不安の最悪の状態は何か？
不安が消えて最高の状態は？

そして「どうすれば良いか」まで準備しておきます。

自分ではうまく思いつかなければ、誰かに相談して、決めていきましょう。
一人だけでなく、いろんな人に、何人も相談してみましょう。

たくさんの答えの中から、
あなたがしっくりくると思うものを選べばいいのです。

そうすれば心の準備ができているのですから、
不安にかられることがなくなっていくでしょう。

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回答日時：2018年10月 1日(月) 14:44 JSTお礼のコメントを書く

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