彼の依存を支えるイネーブラーになってはいけません。

トラウマ(心の傷)とPTSDの専門家 百世 安里

こんにちは。いじめと心の傷の専門家、百世です。
たいへんお返事が遅くなりましたこと、まず心よりお詫びいたします。

さて。彼のご相談ですが、今回はまず結論を申し上げます。
2年間もなんだかんだといって働かない男性とつきあっていてはいけません。

彼が色々な問題を抱えているのはあなたの責任ですか？


違いますよね。
彼自身の問題です。彼が解決するしかないのです。

彼の言い分を聞いていると、すべて周りに原因があると理屈づけしています。
しかし、彼には何一つ・・・1%も責任がないでしょうか？

そんなはずはありません。
どんな原因があろうが、どんなハンディを背負っていようが、

「それを解決しようとしない」彼(の性格)に、問題があるのです。

なにより彼の人生です。
自分で責任を負う以外にないんです。


いろんな原因や理由づけしているのは、すべてただの言い訳です。
言い訳をすれば、一時的にはまわりに理由があることにでき、
「自分は悪くない」・・と気持ちがラクになるでしょう。

でも、これは麻薬です。
言い訳する＝周りが悪い＝悪い状態になって当然＝悪い状態が正しい

すると、どんなことが起きるでしょう？
潜在意識に、悪いことが起こる理由づけをすればするほど、
それが正しい＝そのままの状態でいるよう固定化されていきます。

彼は、自分でその殻を破らなくてはいけないんです。
障害があるなら、社会のサポートを調べる。
心の病気があるなら、カウンセリングを受ける。
お金がないなら、役所やNPOに行ってサポートを受ける。
もちろん、一人でだけでなく、周囲の協力を得ることも必要かもしれません。

彼がなぜ何も行動を起こさないか、わかりますか？
変わりたくないからです。

努力したくない。働きたくない。
ラクして生きていきたいとしたら、
障害や心の傷が治ったら困りますよね？
言い訳できなくなっちゃいますもん。

けれども、自分の人生の決断を負うのは彼自身。
責任を負うのも、彼自身です。
誰も変わりをすることはできません。

彼自身が変わる決断をして、行動を起こす以外に道はないんです！


さて。次はあなたの話をしましょう。
イネーブラーという言葉をご存知でしょうか？

アルコール中毒患者が入院すると治るのに、家庭に戻るとまた悪化してしまう。
「ふだんはやさしい人なんです」といった言い訳をして、
アルコール依存を続けさせる存在が身近にいる場合が多いのです。

それをイネーブラーと呼びます。
依存症を支えて、共依存関係を築いてしまう人のことです。

彼の生活を支えることは、彼の依存を応援することにもなっているのです。

そして、頼られることで、あなた自身の自己効力感を高める働きもあります。

あなたが彼を依存させた面もあるのです。


どうすればいいでしょう。

それは、きっぱりと依存をはねつけることです。

どんな彼の言い訳や理由があろうと、
しっかりと言い渡してください。
あなたをヒモにしてしまった私にも責任がある。
期日を決めて、いつまでに就職しないなら別れる。もうあなたの面倒はみない。

それから当然、家事もしてもらってください。
彼を自立した男性に育てるのが、これからの仕事です。

どんな理由があっても、期日までに行動しない、
彼の変化が見えないのでしたら、
スッパリ別れましょう。

彼には黙って引っ越し先を探し、お部屋は解約しましょう。
引っ越し先を教えてはいけません。
連絡先も教えてはいけません。

彼に部屋を出て行ってもらうには、あなたが部屋を出たあとで、
あなた一人ではなく、誰かと一緒に部屋を出てもらう話をしに行きましょう。
一人では泣き落としや暴れたりといった行為に走りかねませんからね。

依存関係のシェア会なども参考になるかもしれません。
どちらにしても、そんな彼と将来、結婚したりできますか？
彼がお父さんになって、子供や家庭を大事にするでしょうか？

未来のない関係を続けていては、不幸になるばかりですよ。

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回答日時：2018年9月16日(日) 00:57 JSTお礼のコメントを書く

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