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ご相談者:20代/女性
初めまして。ミラと申します。よろしくお願いします。
私は小学校から中学1年の時までいじめを受けていました。無視もありましたが「キモい」「教室に入るな空気が汚れる」など言葉の暴力が多かったように思えます。ですが辛くても周りに相談するなどして何とか不登校になることはありませんでした。周りの相談できる人がいることはとても有難いことだというのは理解しているつもりです。しかし、どうしてもこう考えてしまうのです。
「どうして私を直接救ってくれなかったの?」
私は、言葉による慰めではなく、教室でいじめを受けている時になった助けて欲しかったのです。当時クラスには私の友人がいました。しかし、いじめを受けていても助けてはくれませんでした。友人の取り巻きが私のことが嫌いだったからだそうです。教室では、私に味方はいませんでした。自分で考えて身を守ることでしかできませんでした。
現在、私は人に拒絶されることがとても怖いです。どんな小さなことでも人の目を気にして、その人が不快にならないように考えて関わるようにしています。また、私は他人を純粋に信頼することができません。最近は他人だけではなく友人や家族にも不信感が広がってきています。私は、私を見るみんな目が怖いのです。見られていると責められているようでとても息苦しいです。人と関わることがとても虚しく思えます。しかし、この関わり方を止めることができないのです。
私はこの不安を克服してちゃんと人を信頼できるようになりたいです。不安から立ち直る為のアドバイスをお願いします。
乱文失礼しました。
20代/女性 | 日付:2015年4月26日(日) 23:36 JST | 閲覧件数: 1,273
こんにちは。
いじめとPTSDの専門家、百世です。
たいへんお待たせしてしまって、本当にごめんなさい。
母の死と相続の問題、弁護士さん依頼、
娘の海外留学、新しい本の原稿執筆と重なってしまって。
ミラさんのお気持ち、とてもわかります。
おっしゃる通りですよ。
その場で助けるのが本当。
だけど、助けたら自分が次のターゲットになるかも・・
そんな不安も強かったでしょう。
その人たちは、助けたいけど助けられないジレンマや罪悪感を抱えていたことでしょう。
余談ですが、私の娘がいじめられている後輩を助けたら、
なんと加害者の子たちが
娘も一緒になってやったとウソをついたことがあります。
もちろん学校へ行き「とんでもない」と、
学年アンケートもとっていただきました。
目撃者も加害者たちの行為だけでしたが、
学校は自分たちがだまされた非を認めませんでした。
娘は人を助けて、ホメられる行為をしたのに、
汚名を着せられ、潔白の証拠がありながら
認めずごまかす学校にあきれました。
いじめと闘うのは、たくさんの人間を相手にすること。
リスクもとても高いです。
それを越えてきたあなたは、
つらかったけれど、それだけの強さを持った方です。
(集団でないと動けない加害者たちの方が、本当は弱い。
被害者は強いからこそ、ガマンしてしまうのです)
いま、感じる不安は、危険を回避する本能の働きです。
脳があなたを守ろうとして、
危険と感じることを避けてくれる。いわば安全装置。
これを「回避」と言い、心の傷によって現れる症状の一つです。
イヤな思いをした、いじめのような状態を避けたい。
誰も助けてくれなかったという人間不信。
人目を気にしたり、不信感を抱いたりするのは自然なことで、
あなたの性格ではありません。
自分を守ってくれる大切な本能ですから、決してご自分を責めないでくださいね。
とはいえ、生きていく上で人間関係は不可欠。
方法は3つあります。
自分の気持ちを不安にさせるものを「トリガー(引き金)」と呼びます。
そのトリガーの反応(対人不安、怖いなど)を変えていきます。
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1.トリガーの範囲をせばめる。
2.トリガーの直結をゆるめる。
3.他の要素を増やして、トリガーを薄める。
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3つのやり方は、実例でていねいに解説していますので、
こちらをお読みくださいね。
http://ameblo.jp/ptsd-care/entry-12014609040.html
一般に昔から使われていますのは「1.範囲を狭める」で、
脱感作法とも呼ばれます。
311の地震の後、水が怖くなった子どもたちをご存知ですか。
お風呂に歯入れなくなり・・・
雨の水音におびえ・・・
けれども、人は水なしでは生きていけません。
いじめの場合も、
本来、危険なのは加害者たちです。
ところが、傍観者や、同級生や、同年代や、人間すべてと、
危険をおそれるあまりに
不安のトリガーが広がってしまうのです。
ですから、それを最も遠い、反応が出にくいところから
「徐々に不安の範囲を狭めていく」。
イコール「安全圏を広げていく」と考えると良いでしょう。
いじめの場合は、加害者の多くはクラスメートですから、
「大人数の同世代」が強いトリガーとなります。
ですから、いじめの状況を連想させる「大人数」「同世代」から遠いものからスタートします。
たとえば、今のあなたはすでに大人ですから
1. 少人数のお年寄りや子どもたち
2. 年上や年下の混じった近い世代で数人
3. 近い世代の小団体(習い事など)
4. 同世代は少人数から慣らす
という風に、安心できる(怖くない)ものから徐々に大丈夫な範囲を広げていきます。
そういったプロセスの中で、楽しいことが増えてくると良いですね。
つまり、トリガーに関連する記憶に
笑顔ややさしさも加わってくるうちに、単純に恐怖へと直結しにくくなります。
「新しい記憶に塗り替えて」いくことが、恐怖感を薄めさせてくれるわけです。
くわしくはこちらに連載しています。
http://ameblo.jp/ptsd-care/entry-11486418645.html
回答日時:2015年6月20日(土) 01:39 JSTお礼のコメントを書く
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