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土地・家屋の相続、登記について

ご相談者:20代/女性

お忙しいところ恐れ入ります。
私の横浜の実家のことで相談させてください。
実家では祖父母と父、兄、私、弟の5人で住んでいました。(両親は離婚済み)。
現在は父と弟の2人が暮らしています。
平成14年頃に土地・家屋の名義人であった祖父が亡くなりました。(当時私は中学生です)
祖父名義で送付されてくる固定資産税は現在まで毎年支払いを続けておりますが、父は「相続は勝手に自動的にされるもの」だと思っていたそうで、現在まで相続も土地・家屋の登記もしていないことがわかりました。
父は埼玉に住んでいる伯母と2人姉弟ですが、祖父が亡くなった際の遺産はすべて勝手に父が使い切ってしまったそうです。父は昔から「学費が足りない」などと言って祖父からお金をだまし取っていた経緯もあり、お金の事は管理できないと分かっていた伯母は「仕方がない」と悔やみはしても、取り返したいとは思っていないとの事です。
父は片付けや整理整頓、手続きといったことが大の苦手で、実家はごみ屋敷です。
アスペルガー症候群ではないかと思い、数年前に一度父に精神科を受診してもらいましたが結局何も診断されませんでした。それなので、これらは本人の性格によるものかと思っています。
祖母は数年前から認知症で施設に入院しています。祖母の遺族年金について、平成20年頃になってようやく手続きをしましたが、その際に同じ苗字の父の友人が親族の振りをして手続きをしたほど手続きが苦手です。そのときの父の友人はうちの実家に転がり込み、半年ほど父と弟と同居したそうです。そして、無知な父に詐欺を働いて祖母の遺族年金約1000万を騙し取りました。(当時兄は就職して実家を出ており、私は大学生で一人暮らしをしていた為、後になって事情を知りました。)

現在の具体的な悩みを書き出しますと、
①凡そ10年経った現在でも土地・家屋の登記をし直す(相続する)ことはできるのか?
②相続するとなると、税金対策や管理体制、今後の相続についても考慮するとなると、誰を名義人にするのが適格か?(伯母には息子が2人おりそれぞれ旭川、東京で就職済み、既出ですが父の子供は兄、私、弟の3人。祖父→祖母→父or伯母に生前贈与?、祖父→父or伯母に相続できるのか?)。
③実際に相続する為に必要なおよその経費はどの程度か、今後とらなければならない行動は?

祖母の入院費がかかっていることや、父の現在の職が手取り10万円程度であること、弟は専門学校生であること等から、経済的余裕がありません。兄と私は現在会社員ですが、兄はパチンコ依存症だった時期にこさえた借金があり、私は大学の時の奨学金を400万ほど抱えています。

父と伯母の関係は決して悪くありません。伯母は父と弟の家がなくなってしまうことを心配しています。
伯母は、父が赤の他人を実家に住まわせた挙句にお金を騙し取られたことや、父の管理が杜撰な性格から、父以外の人が名義人になることを望んでいます。
現在、私は北海道に住んでいるため、弟に登記簿謄本の写しを用意するよう頼んでいるところです。
乱文で申し訳ありませんが、今後についてご指導頂ければ幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。

20代/女性 | 日付:2012年11月29日(木) 23:10 JST | 閲覧件数: 1,635

相続は今からでもできます。

加藤幹夫

行政書士の加藤です。
相続手続きについては今からでもすることは可能です。
不動産の名義人は祖父とのことですので、ご質問の内容から法定相続人は祖母と子供である質問者の父と伯母(姉)の兄弟ということになります。

まず、贈与についてはそもそも祖父の生前に行う必要があるのでできません。また、質問者の父と姉のどちらかの名義にすることは、母(祖母)が認知症で入院中ということなので遺産分割協議をすることができず、これも現状ではできません。
但し、質問者の父あるいは伯母さんが相続人全員のために民法上の保存行為として法定相続分祖母2分の1、子(父)4分の1、子(伯母)4分の1の登記申請をすることは可能です。

尚、祖母を含めた相続人全員で遺産分割協議をするためには、祖母のために成年後見人選任の申し立てを家庭裁判所に申立て、選任の審判を受ければすることは可能です。

ご質問からは認知症である祖母の入院費の支払いについての問題も顕在化しているので、財産管理のためにまずは成年後見人を伯母とする申し立てを行い財産状況を把握したうえで、遺産分割協議のための特別代理人(伯母が成年後見人に選任された場合、遺産分割協議については祖母と伯母は相続人として利益相反することになるので、遺産分割協議のために第三者を選任する必要がある)を選任のうえ不動産の所有者を決定されることが問題解決への早道かと思います。

相続手続きを行うには、まず相続人の確定が必要となります。原則として、祖父の出生時から死亡時までの戸籍等(除籍・原戸籍)及び相続人の戸籍謄本を収集し相続人の確定を行ってください。不動産については、土地・建物の全部事項証明書(登記簿謄本)及び公図等、固定資産税の評価証明書を取得し内容を確認する必要があります。

費用等については、ご質問の内容から金額を提示することはできません。
一度、法律実務家に相談されることを強くお勧めします。

回答日時:2012年11月30日(金) 16:37 JST

お忙しい中、早速ご回答いただき誠にありがとうございます。
大変参考になりました。父、伯母に相談の上、行動に移そうと思います。

| 20代/女性 | コメント投稿日:2012-12-01 |

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