まずは、ご自身の対応を変化させてみましょう

対人関係カウンセラー 米本 聡志

こんにちは。対人関係カウンセラーの米本聡志です。

ご質問有難うございます。

大学の事務の課長職をなされているとのことで、部下との対応にご苦労をなされているとのこと、ご心痛のこと、よくわかります。

どの組織においてもリーダー的な存在は、他のメンバーと違う立場に立たされるため、孤立しやすく、同様のお悩みを誰もが一度、持たれることと思います。当方もそのような悩みを持っていた時期がございました。

ご自身がその悩みを解消するに当たり簡単ですが３点にまとめてご回答させていただけたらと存じます。

１．ご自身の上司、同僚の課長クラスの方との関係構築し、情報交換、交渉で他の方をまきこんで解決に！

教科書的ではありますが、権限がない状態で部下にお仕事していただくには、そもそも組織の機能不全の要因と捉えられてもおかしくないでしょう。現状でご自身が抱えることで問題なく業務が執行されていたとしても、何らかのちょっとしたことで、トラブルが大きくなったり組織に大きな損失を蒙りかねません。組織に関係する上司や同じ悩みを抱えていそうな課長クラスの方を巻き込んで、組織全体を見る目線で、ご自身が活躍なされることを考えてみてはいかがでしょうか。その了承の元に、さらなる各上司、個別の対人関係を築く動きが必要になってくるものと思います。面倒でさわりたくないところかと思われますが、組織全体、部下のためとのことをご自身の立場からお考えいただければ、おのずと理解していただけるのではないかと存じます。

２．まずは、ご自身の対応を変化させてみましょう。

ご相談の文面から察しますと、以前の当方もそうでしたが、お仕事してくれないとこちら側が思うと、そのような対応を部下も察してしまうものです。

ここは、問題だと思う点を取り上げるのではなく、部下によって助けられている点に焦点を当てて、対応なされてみては、いかがでしょうか。今すぐ、対応が変わるとは言えませんが、時間をかければ、効果が現れてくるものと思います。部下の○さんのおかげで、助かっている。と言われて、気が悪くなる部下は、いないのではないでしょうか。当初は、びっくりしたり、皮肉に捉える部下もいるかもしれませんが、部下の仕事における存在感や充実感を共に共有して共に成長しあいましょうといった環境を作り出せると、これまでの問題が解消に向かい始めます。

事務というお仕事がら、問題を指摘することが多くなりがちかと存じます。そんなときは、「間違っているじゃないか！」とう対応から「あら、ここ間違ってしまっているね、○○さんらしくないね、いつもだったら、こんなミスしないのに、いつも仕事はきっちりしているものね！」などと部下の「私はこんなにできる人」というイメージを逆に尊重なされてみるのも、これまでとは違うご自身の変化を出すには効果があるものと思います。

その上で個別の部下の対人関係の対処方法を備えて対応なされると問題はさらに解消に向かいます。

３．共通のゴール、目標を共有してみる
事務の現場では、何かと共有しにくい面があるかと思いますが、営業であればみんなで共に協力して売上げ、受注を達成しようというゴールに向かって協調する行動がとりやすいものと思います。現状の現場でも個人個人の連帯感が生まれるようなゴールを是非、見出してもらい、協力するようなムードが創り出せると問題の解消につながります。

現場をヒアリングできてない中の例えで申し訳ないですが、
・この件はいつも時間が30時間かかっているものを何時間で達成して、仕事を早く切り上げよう！
・仕事を代わりにやってあげられるように仕事をよりシェアして、残業をなくして、お休みしたいときに休みやすい環境にしよう！
・事務の手間を省略したり、新しい制度を作って、お客さんである学生さんの助けになるような試みを期末までに達成して学生さんの満足度をあげよう！そして学生さんの集客に貢献しよう！

などなど、部下と上司と問題意識を持ち達成した時の達成感、高揚感、満足感を共有することで連帯感や活気が生まれてきます。しいては、問題の解消につながります。

上記、全般的なまた、複数人に対しての対人関係を向上させるための回答です。

これとは、別に個別の部下の心的傾向性を踏まえた対人関係の対応を効果的に行うという方法もございます。こちらは、別途、ご用意している有料のご相談にて承っております。どうぞ、こちらもご活用になさり、より現行のお悩みの解消につなげていただければと存じます。

そそくさと回答いたしましたが、ご自身の進退のことに関しては控えさせていただきました。現状の問題の解消にあたる点にフォーカスさせていただきました。ご了承いただけたらと思います。

ご相談、有難うございました。

米本聡志

回答日時：2011年12月29日(木) 13:22 JSTお礼のコメントを書く

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