感情の吐き出しをしていきましょう

トラウマ(心の傷)とPTSDの専門家 百世 安里

sakeonigiriさん、よくご相談してくださいました。
トラウマとPTSDの専門家、百世です。

大変な思いをされ、
そしてよく乗りこえてこられましたね。
とても立派なことです。

そして、せっかく良い状態になられたのに、
フラッシュバックなどに苦しまれているのですね。
私も経験してきたので、わかります。

まず、怒りや悲しみには、そのためのエネルギーが必要なんです。

いじめを受けている最中や直後は、
ダメージが大きく、エネルギーがまだありません。

そして、ご自身を変化されている時には、
そのことに気持ちもエネルギーも向きますから、
怒りや悲しみの余力がありません。

いろんな面で余力がある今だからこそ、
PTSDの症状が起きてきたのです。

つまり、sakeonigiriさんには今「力がついている」ということなんです！

まず、そのことを・・ここまで「ご自分を快復させてきた」ことを
ほめてあげてくださいね。


では、どうするかですが、
快復へのステップは次の４つが効果的です。
---------------------
1.安全・安心な環境
2.感情の吐き出し
3.トリガーへの配慮
4.自己コントロール感・有用感(エンパワーメント)
---------------------

sakeonigiriさんは、すでに「1.安全・安心な環境」を獲得された状態。
素晴らしいです！

そして今、必要なのは「2.感情の吐き出し」と「3.トリガーへの配慮」でしょう。


PTSDによってわき上がってくる感情は、本人ですらコントロールできないもの。

心の中に溜まったツライ出来事への理不尽さ、悔しさ、悲しさ、

・・・・それを"吐き出す"ことが大切です。


アートセラピー、武道やスポーツで体を動かす、大声で歌う、演劇なども良いでしょう。

私が毎月開催している「トラウマ解凍ワーク」では、
怒りを吐き出すワークがあります。
http://blog.goo.ne.jp/momose1000

まずゲーム的に声を出したり感情をのせたりすることに慣らし、
その上で、「ばかやろう！」とか「うるさい！」とかって言葉を全員でコールしながら座布団を輪の中心に向かって投げます(笑)。

「スカッとする」「気持ちいい」「みんなに応援されている気分」といった
感想をいただきます。

一人で怒りを溜め込むより、みんなで発散してスッキリしちゃうんです。
一人で悩まないで、発散・共有して気持ちを解放させる効果があります。


sakeonigiriさんの場合、

＞友人や家族と居れば起きないのですが
＞一人になると　不安になったり　急に涙が流れて　悲しくなります

安心・信頼できる人といると症状が起きないことがわかっていますね。

症状のスイッチを専門用語でトリガー（引き金）と言います。

短大といった「同世代」や、孤立化させられた「一人」は、
引金になるようですね。

ご自身で引金がある程度把握できているのですから、大丈夫ですよ。
あなたは、客観的にご自身を徐々に
ちゃんとコントロールできるようになれますよ。

PTSDは、安全をひっくり返されるために、
危機感や不安感がぬぐえなくなってしまう病気。

一つひとつ、ご自身にとっての安全や安心、
ご自分をコントロールできている感覚を広げていきましょう。


☆毎月のワークはこちらでご案内しています。
演劇経験のない、まったく初めての人が楽しめる内容です。
http://blog.goo.ne.jp/momose1000

☆こちらの記事もご参考に。
「PTSDには、時差があります」
http://papaswitch.nifty.com/blog/2011/06/ptsd-1.html

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回答日時：2012年8月15日(水) 09:43 JSTお礼のコメントを書く

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