給与所得と事業所得、扶養親族の関係について

巻幡 直美

1h0502481様

こんにちは、税理士の巻幡です。
きちんと状況をお伝えくださってありがとうございます。
いろいろな情報を整理しないとわからなくなってしまいますね。

順を追ってご説明させていただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。


１．扶養親族の要件について
現在ご両親のどちらかの扶養親族になっていらっしゃると思います。
扶養親族の要件は、年間の合計所得金額が３８万円以下と規定されております。
給与所得の場合、収入金額ではなく、給与所得控除適用後の金額が所得金額となります。
最低でも６５万円は給与所得控除がありますので、
逆算すると収入金額が１０３万円（３８万円＋６５万円）以下であれば
扶養親族になれるということになります。
ほか、報酬であれば事業所得に該当することになります。
報酬の額から必要経費を差し引いて事業所得を計算し、
給与所得その他と合算して年間の合計所得金額を算出します。

「学生は１３０万超えなければ扶養で
いられるが、所得６５万超えると扶養でなくなる」
これはたぶん、勤労学生控除の要件を確認されたのだだと思います。
（ご本人の所得を計算する上で勤労学生控除２７万円を使えるかどうかの判定です）

お尋ねの内容に当てはめてみましょう。

給与所得　　２０万−６５万＜０　 ∴０

報酬　　　　７１万＋２１万＝９２万
　　　　　　必要経費を差し引いた金額が事業所得の金額

給与所得＋事業所得の金額が３８万円以下であれば扶養親族

こういう関係になります。

報酬はその支払者が支払調書というものを税務署に出していれば
当然収入があったことがわかります。
規定ではコンパニオン等の報酬の年間支払額が５０万円を超えると
提出義務があります。
ただ、事業所によってはその基準で提出しているのかどうかはわかりません。


２．確定申告について
こちらについては私に対して先日コンパニオンの方からの問い合わせがございました。
そちらをご参考にしていただけますか。

３．どなたかの扶養親族になっている場合、
もし税務署に支払調書等が出ていたとして、扶養親族の要件を満たしていないと
判断されたとしましょう。
そうすると税務署からお宅のお嬢さんはアルバイト等で収入があったため
扶養親族には該当しないのでその分の修正をして税金を払ってくださいと
連絡が来ると思います。

いつ通知が来るかとビクビクしているのもいけないですし、
そのときに言い訳するのもお嫌でしょう。

それぞれの職場からは源泉徴収票や支払調書をいただいていますか？
私の考えでは、報酬に関して必要経費を計算し、
きちんと確定申告をされることをお勧めします。
必要経費（ドレス代、美容院代、交通費、交際費など）を計上すれば
事業所得の金額が３８万円以下になるかもしれません。
もし３８万円以下であれば扶養親族の範囲内ですし、
お給料などから徴収された所得税も還付を受けることができます。
そうすればいつ税務署から連絡が入るかとご心配なさることもないでしょう。

また、もし３８万円を超えてしまったら
きちんとご両親に
「アルバイトやコンパニオン一生懸命やってたら扶養親族の範囲を超えてしまったので
自分で確定申告をするね。扶養親族とれない分だけ税金が追加になるかもしれないけれど、
よろしくお願いします。」
でいいのではないでしょうか。
コンパニオンくらいでしたら親御様も納得してくださるのでは？


以上　ご参考にしていただければ幸いです。
ご検討ください。
あまりくよくよ悩まず、ありのままを伝えた方が結果はいいことが多いと思います。
私も同じくらいの娘がたくさんおりますので良くわかります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　巻幡直美

回答日時：2008年2月10日(日) 13:34 JSTお礼のコメントを書く

・お礼はご本人のみ投稿可能です。
・回答を読みましたらご投稿下さい。

巻幡 直美相談件数：185件

プロフィールこれまでの回答

このプロにすぐ相談