扶養親族の要件について

巻幡 直美

はじめまして、税理士の巻幡です。
こちらこそどうぞよろしくお願い申し上げます。

あれもこれもわからないことだらけ、
頭が混乱するのは当然だと思います。

順を追ってご説明いたしますね。

扶養親族といっても、
所得税、住民税、社会保険とそれぞれその要件が異なります。

ご説明がややこしくなりますので
アルバイト収入の場合のみで考えていきます。
すべて年間の課税支給額でお考えください。
交通費等は含まれません。

１．所得税　
　アルバイト収入が１０３万円を超えると扶養親族から外れます。
　息子さんの場合、年齢が２０歳ですので特定扶養親族に該当するため、
　もしご主人の扶養親族から外れた場合、６３万円の所得控除が受けられなくなります。
　ご主人の収入によってどの程度税金が増加するかは申し上げられません。
　通常のサラリーマンの収入だとすると
　１０〜２０パーセントの税率でしょうか。
　６３万円のその割合分だけ所得税の負担が増加します。
　（もし、ご主人が１０％の税率で所得税を計算されている場合、
　　６３万円×１０％＝６３０００円　負担増となります）

２．住民税
　アルバイト収入が９８万円を超えると扶養親族から外れます。
　住民税の特定扶養親族の控除額は４５万円です。
　もしご主人の扶養親族から息子さんが抜けた場合、
　住民税の場合、税率は一律１０％ですので、
　特定扶養親族の控除額４５万円分の住民税が増加することになります。
　（４５万円×１０％＝４５０００円　負担増となります）

３．社会保険
　アルバイト収入が１３０万円を超えた場合に扶養親族から外れます。
　この場合、ご主人の社会保険料のご負担は変わりませんが、
　息子さんがご自分で国民健康保険に加入するか、
　アルバイト先の社会保険に加入しなければならず、
　その社会保険料の分だけ息子さんの負担が増加するはずです。

４．国民年金
　２０歳を超えると国民年金に加入する義務が発生いたします。
　これはお住まいの役所の国民年金課で手続きができます。
　その後、息子さんが就職等で社会保険に加入した場合は
　国民年金から厚生年金へ異動することになるはずです。

　また、支払った国民年金などの社会保険料は
　所得税、住民税の計算上所得控除の対象となりますので
　頭のどこかに書き留めておいていただけますか。
　

３．４につきましては私は専門家ではございませんので
詳しくは申し上げられません。

扶養から抜けただけでかなりのご負担増となってしまいますね。
息子さんによくお話をして差し上げてください。
ご家族全体でどうするかを決められると良いかもしれません。

以上　ご参考にしていただければ幸いです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　巻幡直美

回答日時：2008年9月17日(水) 17:04 JSTお礼のコメントを書く

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