相談&回答

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子供が学校にいきたがりません。

ご相談者:30代/女性

 小学校1年生の男の子です。家を建てるために、それまで住んでいたところから小学校に上がった際に、隣の町に引越しました。まったく新しい環境の中での小学校生活となり、1学期はがんばっていました。しかし、7月に入り「学校に行きたくない」ということが2回ほどありました。1回目は体調不良もあり、休みました。2回目は「学校に行きたくない」のあとに「おなかが痛い」と言い出し、私としては腹痛は問題ないであろうと思いましたが、話をしても学校に行く方向には気持ちが向かず、休ませました。
 そのときの様子を連絡帳にて担任に伝えたところ、「無理をしてでもとにかく登校させてください。甘やかすとさらに甘えてきます」などの返事が書かれていました。翌日は元気に登校し、その2日後に夏休みとなりました。今日から2学期が始まりましたが、朝起きたとたんに「学校には行かない、行きたくない」と言い出しました。
 担任の返事にあった、「とにかく登校させろ」ということがどういうことを指しているのかはよくわかりませんでしたが、とにかく今日は行かせよう、と思い、2時間ほどは「行きたくない気持ちよくわかるよ」「ママもそうだったよ」など言っていましたが、時間も迫ってきて嫌がる手を引っ張り、抱えて、頭を引っ叩いて車に乗せました。しかし、結局学校で降りず、休ませました。このまま不登校になっていくのではと心配です。何が心配かというと、なぜいきたくないのか子供の気持ちがわからないということ、それに対する親としての私自身がどう対応してよいのかわからないということです。
 それに加えて、甘やかしから気軽に学校を休ませているかのようにとらえている担任の教師に対してもいまいち信頼をおけずにいます。
 子供をどう支えてあげてよいのかわからなくなりました。
 家族は夫、3歳の弟と、9月1日にもう一人男の子出産予定です。お願いいたします。

30代/女性 | 日付:2010年8月19日(木) 09:23 JST | 閲覧件数: 6,827

一人で背負い過ぎず、ご主人にも協力してもらいましょう。

心理カウンセラー(うつ・人間関係・労働・教育) 渡辺 裕子

こんにちは。心理カウンセラーの渡辺です。

小学校1年生の息子さんが、学校に行きたがらないというご相談、拝見いたしました。
初めてのお子さんで、どうしたらよいかわからない上、あなたは、下に3歳の弟さんのお世話もあり、その上、おなかに赤ちゃんがいらっしゃるとのこと、精神的にも肉体的にも大変な時期なのに、本当に大変でお困りでしょう。
私もあなたと同じような年の差で子どもを生みましたので、あなたのお気持ち、痛いほどよくわかります。

息子さんがどんな理由で学校に行きたがらないかは、詳しくお伺いしないとわからないのと、その理由も方法も、100人いれば100人違うので、一般論になってしまうところがあり、また、私の推測によるところもあります。本来ならば、カウンセリングでお伺いしていくべきことなので、息子さんに合わないところがありましたらお許しください。

まず、息子さんが学校に行きたがらない理由ですが、学校で嫌なことがあったのはきっかけになっているかもしれませんが、それだけではない理由が隠れている場合も多く、もしかしたら、息子さんに理由を聞いても自分でもはっきりわからない場合もあります。
なんといってもまだ少1なので、言葉でうまく表せないことも普通です。その場合は、どうか問い詰めないでいただきたいのです。

そして、「絶対に学校に行かせなければならない。行かせなければ不登校になってしまうかも。」というお考えなのでしょうが、ほんとうにそれは正しいのだろうか?ということを考えていただきたいのです。
あなたは担任の先生に、「学校に行かなければもっと甘えて、もっと学校に行かなくなってしまう」という言葉に疑問を持ちましたよね。
なぜ疑問に思ったのでしょうか?
今一度よく考えてみてください。

私が思うには、自分の子どものことを一番よく知っているのはお母さんだと思います。そして、そのカンは、時として、お医者さんより、学校の先生より優れています。
きっと、あなたの中には、今は甘やかしても大丈夫、いや、甘やかしたほうがうまく学校に行けるかも・・・という気持ちがあるのかな。と思いました。
そして、そう思うのであれば、まずやってみてはいかがでしょうか。


一般論としての推測ですが、もしかしたら、息子さんは赤ちゃん返りをしていることも考えられます。
周囲の期待に対して、自分がうまく適応できない場合に、お母さんと離れるのが不安で、学校に行きたくないという行動を選択することもあります。
もしそうならば、無理に学校に行かせることは、お子さんの不安を増し、下手をすると、自分は疎んじられていると勘違いしてしまう場合もありますので、気をつけてください。

直接的なきっかけは学校にあるのかもしれません。
その場合は、息子さんの心が落ち着いてくれば、その事も話してくれるのではないかと思います。
そして、お母さんの心が落ち着かないと、子どもは安心して心を開いてくれません。
というか、お母さんは大変なんだ!ということを子どもは子どもなりにほんとに敏感に感じているのです。
矛盾しているようですが、心配かけたくないけど、学校には行けないのです。

そして、あなた一人で背負うのは、肉体的にも精神的にもとても大変な時期なので、ぜひここはご主人に一肌脱いでもらいましょう。
お母さんは、いつも一緒にいるだけ、子どもとは一心同体に感じてしまわれ、なかなか客観的な視点でお話することができなくなってしまう場合があります。
その点、お父さんは、少しはなれてお子さんと接している分、客観的に冷静にお話できるのではないかと思います。

ご主人に、学校に行けなかった夜やお休みのときなどに、息子さんと、男同士の話をしようと持ちかけるようにお願いしてください。
「今日学校に行きたくなかったんだって。何かあったのか?」と直接的な話をしてもよいですが、前述のように、問い詰めるようなことはしないでください。
その話に触れられたくなさそうなら、ご主人の、小学校時代の楽しかったこと、悲しかったこと、辛かったことなど、お話したり、お母さんの状態、気持ち・・・学校に行かないと、友達もできないし、勉強もできなくなってしまうから、心配・・・などと伝えてもらうようにお願いしてみてください。

その時に、リラックスした雰囲気で、お子さんをひざに抱いたりして、安心させながらお話してください。
絶対にお子さんを説得して学校に行かせようとしないことが大事です。お子さんが自然に学校に行ってみようかなという感じになるまで、見守ってください。

そして、休まれた日は、あなたは息子さんと普通に過ごしていただけばいいのです。家で、学校の勉強をしてもよいかもしれません。
妙にやさしくする必要はありませんが、もし、ひざに乗ってきたり、甘えたきたりしたときは存分に答えてあげましょう。


ご夫婦そろってお子さんの問題に取り組まれる様子を見て、息子さんは安心すると思います。
もしもうやっていらっしゃるのなら、少し様子を見てください。

それでも行きたがらないようなら、担任の先生に、クラスでの様子など、詳しく聞いてください。

お子さんはまだ小学校1年生なので、今、早いうちに問題解決しておけば、大きな問題にならず、すんなり学校に行けるようになるのではないかと思います。

ちなみに私事で恐縮ですが、私自身も、保育園時代に登園拒否を起こしたことがありますし、私の長男も、中学、高校と不登校でしたが、今では一人暮らしをしながら大学に通っています。
皇室で愛子様が登校拒否になる時代なのですから、少しおおらかに長い目で見てみてはいかがでしょうか。
人生の選択肢はいくつも道はあります。こうしなければいけないというものではありません。いろいろ道に迷って、いろいろ経験した子の方が、たくましくなったりします。

ただし、放置はいけません。問題があれば、夫婦一致団結して、子どもの問題に真正面からぶつかっていく姿勢はお子さんに見せてくださいね。

もし、なかなかよい方向にいかない場合は電話相談も行っております(有料になってしまいますが)。なかなか出歩けない時期でしょうから、よろしければご活用ください。私のHP上のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

一日でも早く問題が解決して、心安らかに、無事にご出産されますことを心よりお祈りしております。

このプロに有料相談

回答日時:2010年8月21日(土) 18:48 JST

渡辺先生、回答をありがとうございました。とてもご丁寧に、そして親身なお言葉に胸がいっぱいになりました。
子供は、今週も月曜日は行きたがらず泣いていました。そのときは夫が対応し、まさしく私がしたことと同様の家庭をたどって学校へ連れて行きました。ただ、力はあるので、力ずくで行かせたようです。帰ってきたときはいつもよりは少し笑顔が少ないかなという感じではありましたが、翌日からは自分で「○時だからもう行くね!」と登校していました。金曜日の今朝になってまた「学校いやだ」といい始めましたが、「ママは今日用事があるんだよ」と話すと登校していきました。
 毎朝、彼の気持ちがどう転ぶのか、ある意味戦々恐々としてしまいますが、渡辺先生の言われたように、無理やり行かせることが本当に良いのか考えると、私の中ではそうではないような気がしてしまいます。
 赤ちゃん帰りをしているかもしれないとのこと、思いつきませんでした。弟がいると、小1でもなんだかとっても大人のような気がしてしまっていました。成長している部分は大いに認めて、でもまだ子供なんだということもしっかり認識して接していきたいと思っています。
 学校に行きたくないと言うと、どうしても理由を問いただそうとしてしまいますが、渡辺先生のお言葉のようにそのようにしても全く意味がないということも実感しました。これという理由ははっきりいえないんだけど・・・という気がします。こちらが大きく受け止めてあげることが大事なんですね。まだまだ問題解決には至らないと思いますが、自分としての方向性が少し見えた気がします。本当にありがとうございました。

| 30代/女性 | コメント投稿日:2010-08-27 |

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心理カウンセラー(うつ・人間関係・労働・教育)
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