彼を信頼して、そばにいてあげましょう。

森田 えつこ

こんにちは。

お返事遅くなって申し訳ありません。
これを読む頃には、彼に会って
お話を聴いた後なんだろうと思います。

彼を助けてあげたいんですね。
とってもやさしい心遣いが伝わってきます。

しかし、あなた自身が通院している身だとのこと。

自分のことをまず、第一に大切にしてあげてくださいね。

厳しいことを言うかもしれませんが、
あなたが彼にしてあげられることは
実は何もないのです。

何もない、と言うと極端かもしれませんが、
「ただ、そばにいる」ことが
彼が一番喜ぶことだったりします。

これは何も、あなただから何もできないと言うわけではなくて
私たちみんな、そうなんです。

私たちは困っている人を見ると
何かをしてあげたくなっちゃいますが、
その「行動の源」が曲者なんです。

辛そうな人を見ると助けてあげたくなるのは
人間として普通の思いです。

しかし、この思いの下には
「辛そうな姿をこれ以上見ていたくない」
と言う思いがもしかしたらあるかもしれません。

あなたの場合、「彼に自分のようになってほしくない」
と言う思いがあるのですよね？

もしそうだとすると、
この場合の「助ける行為」は
実は「自分が辛くならないための行為」となります。

誰かの辛そうな姿を見ていると
自分が辛くなってきちゃいますよね？

そうなりたくないから、その人を助けたい。
自分のようになってほしくないから、なんとしても助けたい、
と思ってしまうのです。

あなたの場合、自分の苦しんできた姿を彼に重ねて見てしまい、
それが辛いのだろうと思います。
（これを心理学では「投影」と言います。）

彼を助けたいと言う思いが悪いと言っているのでは決してありませんが、
このような思いから行動したところで
やはり相手が何を一番求めているのか、と言うのは
結局のところ、わからないのです。

なので、どうしても彼を助けたいと思うのなら、
どうしたら彼の役に立てるのかを自分で考えるのではなく、
彼にどうしてほしいのか、直接聴いてみるのです。

そしてその上で、それが自分にできることなのか、
それとも誰か他の人に助けを求めたほうがいいのか、
彼と一緒に考えたらいいと思います。

くれぐれも、「自分が彼を何とかしてあげないと」と
思い込まないようご注意くださいね。

繰り返しますが、あなたが今の彼にしてあげられることは、
彼が自分でこのプロセスを生きることができると信頼して、
ただ、そばにいてあげること、です。


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回答日時：2010年3月 6日(土) 22:44 JSTお礼のコメントを書く

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