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娘の事で。悩みがあります

ご相談者:40代/女性

娘は今年の九月で。18歳になり高校三年生です
一年前ぐらいからネットで知り合った一歳年上の大学生と遠距離恋愛をしています

それは良いのですが。今年の春休みと夏休みにバイトで稼いだお金で
彼氏に会いに一人で。福井から千葉まで。行ってきました

二回とも。何のトラブルもなく。帰ってきたのですが。また冬休みに
今度は夜行バスで行くんだと~出かけていきました

高校の先生にも相談しましたが「今は高校生でもライヴに県外へ一人で行きます」
「お母さん。大丈夫ですよ」と。。。


でも。私は心配で心配で。今夜も眠れそうにもありません
今回も反対したのですが。あまり怒ると。私の知らないうちに出かけるからとか
何の連絡もしないから。とか・・ 

中学の時は「イジメ」にあい。電車に一人で乗る事もできないくらい
ひきこもりにも。なったので一人で電車やバスに乗り遠くまで行けるようになった事は
嬉しいのですが・・・・・。


先生のご意見お待ちしています

40代/女性 | 日付:2009年12月23日(水) 23:40 JST | 閲覧件数: 2,835

やるだけのことはやっていきましょう。

公認心理士 / スクールカウンセラー / 研修講師 / コーチ 増田 進明

ご相談、ありがとうございます!
内容、読ませていただきました。


とても切実さを感じさせる文面で、
おそらく頭では高校の先生が言われているように、大丈夫だと考えて、自分をなんとかなだめようとしても、
こころがどうしてもついてこない、といった心境なのだと思います。


今回ご息女が無事に戻ってきたり、今後だんだんと人間的にしっかりしてきたような感じになってくれば、
心配の度合いも減ってくるのだと思いますが、
現在のところは気が気じゃないわけですので、大変なご心労であると拝察いたします。


世間一般的には「心配しすぎだ」とか、「そのくらいはフツウ」とか、
「もっと子供を信頼しては?」、「子供を思い通りにしようと考えているのでは?」、
「いくら心配しても、起こるときは起こる。もっと泰然として」といった考えもありますし、
そのような月並みな意見はひととおり聴き終えた後でも、「でも心配でしかたない」という状態だと思います。


現在なにか目立った非行をしているわけではないご様子ですので、

私としては、
① ご息女に対して、どんな心配をされているのか整理する。(心配の基準の明確化)
② ご息女がどうなれば、今の心配が和らぐのかについて、考えを整理する。(安心の基準の明確化)
③ ①、②について、ご息女に伝える。

という流れで、ご息女にアプローチをしていただけたらと思います。
(以下、順を追って説明いたします。)



ご息女に対してどんな心配をされているのかについて整理してください。

ご息女がお付き合いをしていることに関しては、
受け入れられているご様子ですが、ではどんなことが心配で受け入れられないことなのでしょうか?
(それとも本心では高校生で交際することに対して反対していらっしゃいますか?
いずれにしても自分がいったい何に心配しているのかを見つめてみてください)


娘になにかあったら…の「なにか」とはどのようなことだと考えているのか、
たとえば薬物のような悪い誘いに巻き込まれてしまったりしないかとか、
生活態度が変わってしまったりしないかとか、
突然結婚をしたいと言い出すような早まった決断をしたりしないかとか、


どんな点に心配を寄せているのか、
ここまではお母様が許容できて、どこから許容を越えているのかを明確にしていただければと思います。



次に、ご息女がどうなれば、お母様の心配が和らぐのかについて、お考えを整理してください。

たとえばご息女が社会人として自立した生活ができるようになってきたら、今のようなご心労は和らいでくるでしょうか?
あるいは単純に、大学に進学したくらいになれば、娘の自由に、というお気持ちになってくる感じでしょうか?

親の心配というものはけしてゼロにはならないものかもしれませんが、
ご息女がどうなっていけば、お母様としてもこころが楽になってくるのかについて、明確にしていただければと思います。




その上で①で整理したように、「私はここが心配で、今のあなたにはこういうあなたでいてほしい」、
あるいは②で整理したように、「こうなってくれれば、私は安心」ということを伝えてください。

これでご息女により正確に理解してもらえるような形で自分の意向を示すことができ、
親として現時点でできることの「最低限の土台」ができます。



すでにそういった「親の意向を伝えること」自体は散々してきていることと思いますが、
お母様のこころの中にある、「心配の基準」、「安心の基準」を、あらためて整理してから伝えてみてください。


整理された意見を、相手に「伝わりやすいように」伝えることをすることはとても大切です。
ポイントとしては、けして相手を変えよう、なんとか言うことを聞かせよう、という作為的な表現の会話にならないように配慮して、
自分はこう思っているということを純粋に伝えましょう。


それに対するご息女の反応ですが、これは文面にもあるように、
「だったらお母さんには言わないからいいよ」というような、あまり期待にそぐわない反応になるかと思いますが、
親の意向をできる限り正確に理解してもらうことが目的ですから、それはそれでかまいません。



ここまでやれば、やるだけのことはやっていますので、
あとはお母様が「この子もしっかりしてきたし、安心になってきた」というように、心配が和らいでくるそのときまで、
今後もお母様の心労の日々が続くわけですが、

反対しなければ、と思ったときは大いに反対し、
反発されるだけだから今は言うのはやめようと思ったときは黙り、
どうしようと思ったときは周囲に相談したりして、一喜一憂しながら、試行錯誤を続けていってください。

育児というものはそういうものだ、くらいに思っていただいて、今後もご息女としっかり向き合ってくださればと思います。


そもそもご息女も成長していますから、お母様とは今までの「親と子の関係」に加えて、
「大人と大人との関係」という要素が強まってきます。

親が導いてきただけの時期とは、親と子とのバランス関係が変わってきているわけです。

小さい頃はほぼ完全に親が主導権を握っています。
そして最終的には子供が「自立」する方向へ向かうように、
親が手綱の握り方を徐々に変え、手放せるところは手放すようにしていくわけですが、
そうなるまでの時期が、とても悩むところです。


高校生くらいの年頃ですから、
きつく言ったところでますます意固地になるだけの場合が多いですし、
かといって子供の思うままにしていたらまだあぶなっかしい、
そんな時期は心配なのが自然なことなわけなので、それ自体はなにも問題ありません。

お母様の心の中にある、①「心配の基準」、②「安心の基準」を明確化し、
③ご息女にそれを理解してもらう(聞き入れてもらうのではありません)ように伝え、


今後お母様の心配が和らぐまで、親としてそのとき最善と思うことをやっていただければ、
大はずれなことをお母様がしてしまったという事態にはなりませんので、今の心配の時期をなんとか乗り越えていただきたいと思います。

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回答日時:2010年1月 3日(日) 00:43 JSTお礼のコメントを書く

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