- 2011年2月18日(金) 00:23 JST
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- 投稿者:
- 尾崎 宗一郎
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「この机の表面なんです。できれば息止めてじっくり見ていただきたいのです」と言われて一同は
かわるがわるじっと見つめていった。しかし見終わったあとキエは声を出した。
「机の表面でしょ?別に変わったところはないように思えますけど」
「どなたかお気づきになられたでしょうか?」
地井夫婦は意味合いがわからず首をかしげている。優子は黙っている。
「もう一度、どうぞよ~く見てください。この表面の埃です」再び、みんながかわるがわる机の表面を見つめた。
「そういえば表面がまばらにあるように見えるところがあるようですけれど」と見終わった優子は言った。
「そうですよね、まばらなところがあるようです。普通、テーブルでも机でも全面を一度に拭きますよね。
しかしちょっとこれは違うところがあります」そう伊勢に言われてもう一度、皆はかわるがわる机の表面を
斜めからじっと見つめた。こんどは長い時間がかかった。
「これはもしかすると」見終わった優子は伊勢を向いて言った。
オナヤミハナシ
探偵依頼直通電話 0120078384
- 2011年2月16日(水) 16:38 JST
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- 投稿者:
- 尾崎 宗一郎
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大塚にある早苗の自宅マンションはそれほど離れていなかった。
一同はマンションに到着し、父親の敬介は合鍵でオートロック、そしてエレーターで上がり、701の部屋のドア
を開けた。入り口にあるスイッチを入れると薄暗いワンルームの部屋全体がパッと明るくなった。カーテンは閉
まっている。
「念のためですが部屋のものに直接、手をふれないようにしましょうか」と伊勢は手袋をつけながら皆を見渡し
た。早苗の両親も親友の優子も探偵のキエも手袋を用意していなかったから、部屋の様子を見るだけにした。
警察の言うように部屋は整理整頓されていて荒らされた様子もなく、特に不審さはないように思われた。
伊勢は、じっとしていたかと思うと動き出し動き出したかと思うとじっとしていたが、しばらくすると、
「ちょっとお聞きしますが、早苗さんはきれい好きのように思えますがいかがでしょう?」と言い出した。
「そうです。きれい好きで、ちょつと神経質なところがあります」
「ちょつとこれを見ていただきたいのですが、、、」
- 2011年2月16日(水) 01:16 JST
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- 投稿者:
- 尾崎 宗一郎
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外は肌寒かった。
探偵の伊勢とキエ、早苗の両親と親友の優子の5人は探偵社の用意した車に乗り出発した。
キエは車中で地井早苗の消息不明の話を注意深く聞いた。というのはキエは嵐の大ファンで、
彼女も休みをとって台北公演を観てきたばかりで、次に開催される11/1(土)と11/2(日)の
ソウル公演、そして11/15(土)11/16(日)の上海公演予定を楽しみにしていたのである。
上司の伊勢はキエが休みをとってコンサートに行くことを聞いていた。
キエは同じ嵐のファンであるこの女性が行方不明だということを他人事とは思えなかった。
嵐を好きな人の消息がわからないと聞くや、なんとか力になりたいと申し出た。
- 2011年2月15日(火) 01:02 JST
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- 投稿者:
- 尾崎 宗一郎
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「となるとまだシンガポールあるいは海外のどこかにいるかもしれないというわけでか?」
「そうなんです。会社の人の言うにはシンガポールのホテルには一泊しましたが、そこはすでにチェックアウトをしているそうです。その後、数日おいて同じホテルに予約していたはずだとのことですが、そのホテルにはチェックインをしていないということでした。それに予定の10月24日のシンガポールから羽田への予約していた帰国便にも早苗は乗っていないらしいのです」
「早苗さんは責任感が強くて仕事をほったらかしにするような人ではないし、会社に全然、連絡がなく、彼女の携帯電話が不通になっているのは、身に危険なことが起きているとしか私には思えないんです。ただ何らかの事情があって連絡できないということもありえるのでしょうけれど、、、、」と優子は敬介のほうをちらりと見たあと伊勢に向かって言った。
「ご事情はだいたいわかりました。どちらにしても早苗さんのマンションは近いようですし、これから行ってみましょうか」と伊勢は言い、すぐに部屋を出て「ちょっとキエを呼んでくれ」と呼びかけた。
- 2011年2月13日(日) 21:41 JST
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- 投稿者:
- 尾崎 宗一郎
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この日、早苗の父である地井敬介と母・恵子と早苗の親友である和木優子は探偵社を訪れていた。
「嵐はすごい人気者で、こういう至近距離での場面はなかなか撮れないんでしょう?」
「そうですね、、、難しいと思います」
伊勢と和木優子のやりとりを静かに聞いていた早苗の父・地井敬介は、横からかぼそい声で話し出した。
「先日、娘の勤める会社から、突然、電話がありまして、娘と連絡がつかず困っているというのです。聞いてみると、娘はシンガポールの取引会社で仕事をすることになっていましたが、行っていないというので、日本の勤務先に連絡が入ったそうです。それで勤務先の人が娘に連絡をとろうとしましたが、不通になっている状態でしたので、心配してくださって、娘のマンションに行っていただいたとのことです。しかし返答がまったくないというので、私どもに連絡があったのです。娘は東京の大塚にあるマンションに一人住まいをしております。私たち家族は埼玉に住んでおりますが、娘が海外に行く予定になっていたなんて聞いていなかったものですから、もしや自宅で倒れているかもしれないと思い、急いで私と息子が娘のマンションに行ってみたのです。大家さんに事情を話してドアを開けてもらったのですが、やはり本人はいませんでした。それで会社の人と相談して警察に届け出ることにしたのです。警察官は一緒に早苗の部屋を見てくれたのですが、「特に不自然なところはなさそうですね。お話を伺うとシンガポールに行ってらっしゃるとのことですから、もう少し娘さんからの連絡をお待ちになってみてはいかがですか?〕とのん気なことを言っているのです。私たちとしては、会社とも相談し、娘の携帯電話が不通になっているし、至急、捜索をしてほしいと頼みましたけれど、その後、警察からはなんの連絡もなく、いたずらに日が過ぎているのです。娘と連絡がとれないので心配でしようがありません。知りえ
るところには連絡をしてみました。ここにいらっしゃる和木さんは娘の親友で、先日、娘からその郵便物を受け取ってらしたことがわかったのですが、今のところ、ほかは誰も娘がどこにいるのか知らないのです。会社はコンピューター関係の仕事をしておりまして、説明していただいたのですが、娘は仕事でシンガポールへ行くことになっていて、現地のホテルには一晩、泊まっていたことはわかったそうです。しかしそのホテルは、すでにチェックアウトしたとのですが、その後のことがよくわからないと言うのです」話し終わると目の前の湯飲みを取り上げ、一気に飲み干した。敬介はあまり熟睡できていないような表情をしている。隣に座っている妻の恵子は心細そうな顔で伊勢を見つめている。
実はこの探偵社は、早苗の勤めるオフィサーソフト社と多少の取引関係があった。優子は夫の浮気について早苗に話をしたのがきっかけで、早苗が優子にこの探偵社を紹介してくれたといういきさつだった。しかし今度は早苗の行方を捜すために、優子が早苗の両親にこの探偵社を紹介することになったのである。
- 2011年2月12日(土) 16:22 JST
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- 投稿者:
- 尾崎 宗一郎
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「嵐の台北公演では予想もしないアリーナのいい席のチケットが取れました。コンサートでは嵐のみんなともバッチリ目が合ったし、超楽しかった。次のソウルも上海もいい席がとれそうなの。優が行けなくなって残念。でもまた次の機会があるだろうし、落ちついたら一緒に行きましょうね。しばらく忙しいけれど会えるのを楽しみにしています。同封したCDは朝、台北の○○ホテルから嵐が出てくるのをデジカメで撮ったものです。実は私もこのホテルに泊まっていたのよ。この動画には松潤だけ映っていないけれど、先に会場に行ってたみたい。でもよくぞ撮れたでしょ。へっへっへ、、、ラッキーでした、、、、。それではまた連絡します」
ゆっくりと手紙を読み上げた探偵の伊勢は、ビデオデッキのスイッチを入れた。
プッ、、、しばらくするとテレビ画面に現れた。
「これは彼女が台北で映したものをCDにして、この手紙と一緒に送ってくれたものです」と和木優子は説明した。
「これはあのジャニーズの嵐ですか?」
「そうです。嵐がARAOUND ASIAとして、日本の国立競技場をかわぎりに海外では台湾の台北、韓国のソウル、中国の上海の3ヵ所でコンサートを行う予定にしているのです。すでに日本の国立と台北公演は終了しましたけれど、彼女はとても楽しみにしているのです」
話によると地井早苗という女性が消息不明になっているという。
- 2011年2月12日(土) 16:18 JST
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- 尾崎 宗一郎
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ある日本人女性が事件に巻き込まれてしまいます。舞台は日本、シンガポール、インドネシア、タイ、ヨーロッパなどに繰り広げられ、普通に生活している人々に多大な影響が広がっていく人間の心模様・サスペンス物語です。男と女の揺れ動く情緒、恋愛、純粋な心、夫と妻、家族、浮気がもたらす影響と過激な報復とその方法、完全犯罪の新しい手法、夫と妻嫁と姑の関係、医療を研究する人々、国内の商売や世界的なビジネス競争と戦略など、それら登場人物の各自のストーリーが密接な関係でつながり、予想もしない方向へと展開をしていきます。
この最初の事件の発端はジャニーズの「嵐」の海外でのコンサート会場に出発するときに撮った動画
(作者の実写)にありました。実はその映像の中に秘密があったのです。
どうぞ読者の皆さんは、この動画(YouYube から「嵐キッズ」という言葉で検索し参照)から、その秘密を
解き明かし推理を進めてください。
この物語は作者である私が実際に海外に出向いて実写し、創作しております。
ただしフィクションです。
- 2009年10月21日(水) 19:26 JST
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- 投稿者:
- 尾崎 宗一郎
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