ご主人への関心を他の事に切り替えて下さい。

夫婦問題カウンセラー 村越 真里子

私のコラム等、読み込んで下さり、嬉しく思います。
もし、お近くでお会い出来たら　お茶を飲みながら、いっぱいお話できたのに・・・・と思います。
普通、奥様連中がお茶をする時、夫の悪口に花が咲きます。
こういう他人に言ってガス抜き出来るうちはまだ軽傷なのですが、私は人に自分の夫の事を言うのは、恥のような気がして、そういう軽い愚痴で済むうちはいいよね、といつもその話の輪の外に居ました。
そういう事ですから、子供達にも仮面夫婦で元夫の悪い事を言う事はしませんでした。
でも、いくら隠しても、子供たちも馬鹿じゃないので、そこはかとなく感じる事はあったようです。
それならば、お父さんの悪口は言っているのも同然で、こちらは隠しているようで、実は丸見えだったと言えます。だったら最初から何でもあからさまに表に出すのが良いとは思いませんが、不満はありながら、それも言えないという矛盾を子供さんにまで味わせるというのも賛成しません。
少なくとも、子供には心と発言が乖離するという事をさせるのはどうかと思いますし、そんな矛盾は大人だけで充分だと思うのです。
だから娘さんには、お父さんとお母さんは、合わない部分もあるけれど、みんなの体が大きくなって、雨風しのげる家に住めるのはお父さんの働きがあるからだという事実は伝えてあげて欲しいのです。
子供の立場にとれば、自分の父親を憎むのは辛い事ですから、どこかいいところを教えてあげて下さい。

さ、ではnisuさんの気持ちの持って行きどころですが、こういう事は複雑に考えるといくらでも複雑になりますから、あえてシンプルに考えるしかありません。

人は生き方を選ぶとき、上質な生活を選ぶ人と、貧しくても心の豊かさを選ぶ人とが居ます。
この両方が一度に手に入るといいのですが、中々そういう幸運はありません。
私はお見合いのお世話もすることがあるのですが、女性がお相手の男性を選ぶときに
経済的に豊かで、それでいて心も暖かくて・・・・という事は理想だけれど、どちらかに偏る事を受け止めなくてはいけないという事を言い伝えます。
今、私は離婚をして、心は解放されました。
これは結婚という事で　私は元夫にいろんな希望を持ち、それが叶わない事に苛立ち、失望し、一人相撲を取っていました。
結局、元夫の事を悪く思えば思うほど、自分の目の節穴を反省し、自分で自分を馬鹿だと言っているようで
私自身の尊厳まで失っていました。

離婚を決意するのも、自分で自分の人生を間違っていたというか、自分で選んだ人生を否定するようで、つらかったのです。

でも、一旦離婚をすると、自分で何もかも責任を持たないといけなくなり、すべて自分のしたいように出来ますがここには誰のせいでもない、自己責任という事がのしかかってきます。
だから、与えてもらっている内は　与えて貰ったものの不足に目が行ったり充分じゃないと感じます。
でも、自分で稼いで自分で買ったものには、少々足りなくても、自己責任で誰にも文句は言えません。

明らかに、結婚していた時よりは、物は少なく、最低限の生活になりました。
でも、誰も恨まない、不満は生まれない。この精神の安定だけが宝でした。
私がこういった生活に飛び込めたのは、結婚している間も生活費を入れてくれていなかったので
生活費は元々私が稼いでいたので貧乏は怖くなかったのです。
それでも、離婚をするにあたり、夫の荷物が少なくなる分、狭い家に転居をしなくてはなりませんでしたから
家財道具も最低限に処分する必要がありました。
だから、色々な物を手放すという物理的な事と、自分自身を表す、結婚している自分。家を持っている自分。そういった物を手放す事は　ある意味、心細さも受け入れる事でした。
自分を取り囲む、条件を手放す事と、引き替えに気持ちの開放は得られます。
では何故、こうした生活を受け入れる事を決意できたのか、を説明しますね。

夫の冷たさは私の場合、若い頃からありました。
そういう若い頃の時代でも、元夫はとても冷酷な面がありました。
それでも、将来を考えたり、老後を考える時、一人になるのが怖かった。
子供たちも巣立ち万一、病気になったとしたら、老後が不安だったのです。
自分で言うのも変ですが　若い頃は誰でも、美人ではなくても、ハツラツとした美しさはあります。
そんな中、若いその時期にでも、大切にしてくれない夫が、老いさらばえて、若さも美しさも失い
家事も出来なくなった私をその夫は看病してくれるか、老後私が夫を介護する事ばかりではなく
もしかして私が患ったりしたら、この夫は私を大切にしてくれるはずがない、と思ったのです。

要するに私と元夫の間には、その若い時点でも思いやりがない夫は、年を取った私を大切にするはずがないと、何か眼が覚めた瞬間がありました。
その頃には、元夫を信頼も信用もしていなかった私がいます。
つまり、信じていない所に愛情もないという事は　私たち夫婦には将来や明るい老後は見えませんでした。

冷たい言い方ですが愛情だと感じていた私の気持ちは、執着心だったのかもしれません。
その執着心は、結婚生活と言う物に対するものや、現状維持に見切りをつける事への決断が出来ないのは、この後よくなることがあるかもしれないという期待がある限り、中々離婚へは気持ちは固まらないと思います。
離婚した後の生活が、今よりはずっとましだという事が見えない内は、中々結婚生活を終わらせる事ができないと思うのです。
元夫には期待をしない、とか失望をしたと言いながら、まだ改善が出来ると思っている場合は本当の意味では失望していないと言う事が言えます。
冷たい言い方ですが、ご主人に対してというより、結婚生活に対して　１００％絶望した時に、離婚を選択できるのではないでしょうか。
変な言い方になりますが、ご主人の利用価値はまだまだあると思います。
nisuさんのお子様もまだまだ学資が必要な時期。もう少しご主人に働いて貰わないといけないとやっていけないと思うのです。
nisuさんにしっかりした収入の元があるならいつでも離婚をしたらいいと思うのです。　
ご主人に食べさせて貰え、とは決して言いません。でも離婚をすれば気持ちの開放はあるかもしれませんが、子供たちを食べさせて行く為にnisuさんは朝から晩まで働きづめに働いて、どうかすると子供さんたちにもバイトをしてもらいながら母子家庭で生活すると、気持ちの余裕なんて生まれてきません。
子供たちを満足な教育を受けさせず、食べる為に就職させないといけないかもしれません。
これで、夫という人物から離れたからと言って、本当に幸せかな、と思うのです。
私の喜びは子供が幸せになる事です。
nisuさん、自分を犠牲にして子供の為に・・・と言っているのではありませんが、夫婦の離婚によって子供が何か不自由な生活をするのであれば、それはnisuさんの望む事でしょうか？
何故、こんなことを言うかと言うと、本当にご主人に愛想を尽かした時には、ご主人と食事を一緒に出来ないなんてことに、嘆きません。むしろ何とかご主人と接触をしなくて済むかを工夫するものです。
人は期待をしないとは失望もしないのです。
それでも、離婚を選択したら、どうなるか、を一度シュミレーションしてみましょう。
もし、離婚をしたら、当然の権利として、ご主人から養育費と生活費を貰い、子供を育てるという事を
考えておられると思うのです。
これが甘い！
一緒に暮らしている時でさえ、金銭的にだらしないご主人が　離婚をしてきちんと生活費を払うはずがないという事を、まず頭に置いておかなければなりません。
男性という生き物は、一緒に暮らして、自分の身の回りを面倒見てくれるからこそ、生活費を入れるのです。
子供たちも大きくなると、そんなにお父さんお父さんと、なついたり寄り付いたりしなくなります。
それが顔も見なくなって、ただ子供の為という為に、生活費を振込みはしません。
妻の権利とばかりにいくら離婚のときの条件に、取り決めて文書を交わしても、振り込まなくなる人は
振り込みません、例えその文書を持って、給料を差し押えしても、長くは続かないでしょう。

一緒に生活している時に、不誠実な人は　別れたらもっと不誠実になります。
だからもし離婚をするならこういうタイプのご主人のお金はあてにしないくらいの決意が
nisuさんにあるなら別です。
もしくは　nisuさんがかなりへそくりを持っていて、そのお金で子供たちを育てられる自信があるなら
良いのですが、このタイプのご主人は結婚中も操縦困難ですから、離婚をしたら余計に遠隔操縦などは
不可能だとお考えください。

nisuさんは、まだまだ諦めきれない物があるから、希望を絶たれたように思えるのです。
究極の事を言えば、結婚生活やご主人に「絶望」したときに離婚があるのかもしれません。

nisuさんに対する答えにならないかもしれませんが、ご主人には期待もせず、ただただお給料袋だと考え
nisuさんの自立に向けてお金を蓄えて下さい。子供が巣立った後は、それほど生活費も掛りませんのでその時に、大きく羽ばたいて下さい。
できれば、ご主人の退職金なども、財産分与として分配してもらえる準備くらいはしておいた方がいいかもしれません。そういうノウハウはまた非公開相談に切り替えて頂ければお話し出来るかもしれません。

それまではしばらく気持ちは子供さんへ向けて、ご主人を子育てマシーンだと位置づけ、ご主人にはご機嫌よく働いて貰いましょう。

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回答日時：2012年10月16日(火) 18:01 JST

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