うつ病へとつながる物事の受け止め方

  • 2010年6月23日(水) 11:05 JST
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私達は子どもの頃にたくさんのことを学び
いろいろなことを身につけました。

そのなかにはいろいろなものがありますが、
幼児期には言葉で考えることなしに
学んでいることもたくさんあります。




~例えば歩き方~

歩き方は誰かに教えられたというよりは
それなりに身体が成長していく過程で
まわりの大人を見て身体を同じように
動かしてみたいという欲求が湧き起こり

無意識のうちにハイハイから足に力を入れ
腕を突っ張って立ち上がろうとします。


その当時は立ち上がり歩けるようになるまでには
大変なエネルギーを使ったと思いますが
大きくなってからどのように歩けるようになったのかを
覚えている人はほとんどいないでしょう・・・




実はこれと同じように無意識に習得しているものが
私達のなかにたくさんあります。



私達はこの世界がどんなところか



自分に心地よい関わりをしてくれる人がたくさんいるところか

安全なところか

心地よいコミュニケーションがたくさん交わされているところか

愛情の交流が行われているところか

安心できないところか

いつも周りの状況に敏感でなければならないところか

自分の感情を思うままに出していいところか





そんなことを言葉を学ぶ前からたくさん習得しています。



言葉で考えることができないというのがやっかいで


自分と自分のまわりの世界はこういうものだということを
言葉という道具をもたないために分析・批評無く身につけます。



この時期に身につけたパターンは、
無意識の中で習慣になり
その無意識の習慣は知らず知らず心の構えをつくり
私達の体験をコントロールし

価値観・世界観・人生観にも影響を与えます。
 


このような無意識の習慣は
私達の物事の受け止め方や行動や体験に
もっとも深い部分で影響を与えている

無意識の心の構造ということができ

心の深いところで私達を動かしているコア・ビリーフとなっています。



Aさんが幼いころの両親との関係から

『 自分は愛されていない
  自分は愛されない   』

というコア・ビリーフを形成したとします。


すると、Aさんは誰かから
嫌なことを言われたり
バカにされたりすると
大きなダメージを受けるでしょう。

「 あの人は私のことが嫌いなんじゃないか 」

と考えたり悩むことに時間を使っていきます。



一方、まわりの人に愛情のこもったメッセージを
溢れんばかりに浴びながら育ったBさん

Bさんは

『 私は愛されている
  ありのままの私をまわりの人は好いてくれている 』

というコア・ビリーフを形成していきました。

Bさんは誰かに

「 おまえバカか 」

と言われても さほどダメージを受けません。
自分には価値があるととらえているので
自分の中にはバカな部分もあるけど
いい部分もたくさんあるよなー

と前へすすんでいきます♪






このコア・ビリーフを
私達は言葉や考えが出てくるずっと前に学んだので
通常意識することがきないというのがやっかいです。


つまり、心の奥深く隠された信念であるために
日常生活の中では意識にのぼることがないのですね。


コア・ビリーフはその人のなかで当たり前のこととして一般化され
空気のような状態になっていますが、
その子がいた環境の外では
しばしば不正確であることが多いのです。


その子が成長する環境ではそのビリーフは必要であったのですが、

そうでない環境もたくさんあり

今現在はそのころの環境とも違うにも関わらず

過去に形成したコア・ビリーフが起動し

その人の行動や心の構えに影響を与えているのです。




コア・ビリーフは日常の生活では近づけない
その人の隠された信念なのですが



セラピーのなかでコア・ビリーフにアプローチをすることによって

気付きが起こったり

生きることが楽になったり

うつ状態が改善されたりしていきます。




そんな無意識へのアプローチがNLP心理療法の強みです。





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