カウンセリングってなに?

  • 2009年10月16日(金) 20:11 JST
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「カウンセリングって?」




と聞かれたら、


「怖い」
「病気の人が行くの?」
「私には関係ない」
「行くのが恥ずかしい」


という答えが多いです。

「違います!そんな恐ろしいものでも病的なものでもまったくなく、むしろノンクリニカル(健常)な人こそ受けて欲しいものなんです!」



と訴えても、なかなか浸透しないというのは、カウンセラーとしては悲しい現実です・・・。



今日は「カウンセラーとは何?」を書いていきたいと思います。



***


「カウンセリングって?」



ウィキペディアには『何らかの問題を抱えている人から相談を受け、それに適切な援助を与える職種』と書いてあります。


この「何らかの問題」=「心の病」と直結して考える方が、多いのではないでしょうか?




そもそも、カウンセラーという国家資格は存在しません。


え?じゃあ、臨床心理士って?精神科って?心療内科って~~??
そんな疑問を、今日はまるっと解決出来るよう記事を書いていきたいと思います。




時々看板で


『渋谷クリニック 心療内科』



『ピノコ病院 精神科』



などと書かれているものを、目にすることがありますね。


「え~、どっちも同じでしょう~」


と思われるかもしれませんが、ぜんぜん違います。


または


「私は精神科に行くほどじゃないから、心療内科にする」


という人もいるかもしれません。



まずこの誤解を解きましょう!


「心療内科」は「精神科」の軽度ヴァージョンではありません。


畑がまったく違うのです。




精神科→精神疾患に関する医師。薬を処方できる。うつや統合失調症、心身症や不眠症。さまざまな精神疾患を受け付けている。重度の精神病患者などための入院施設もある。


心療内科→内科学から分野分けになった。おもに身体(内科)を診る。心身医学。心身症は身体の不調の訴えが主です。いわば、内科のお医者さん。ストレスから身体の調子がおかしくなった。というときはこちら。


神経内科→脳神経の疾患を取り扱う。ドーパミンとかセロトニンとか。



よくわからないですね。


つまり、


身体の不調がメインの訴えならば、内科か心療内科。
心の症状がメインの訴えならば、精神科。

となります。




さて、つづき。


臨床心理士→文部科学省所轄の財団法人の認定資格。スクールカウンセラー事業を行う。精神科とタッグを組む場合もあり、臨床心心理士がカウンセリング、精神科医が薬物などの処方。およびそれによる治療をする。


産業カウンセラー→社団法人日本産業カウンセラー協会認定資格。働く人たちの問題を、解決できるように援助する。

※主な使用療法は来談者中心療法


セラピスト→○○セラピストなど、いろんなところで聞いたことがあるかもしれません。セラピーは療法。各種心理療法を行う者です。
※心理療法(大きく分けて精神分析/行動療法/来談者中心療法があげられる)

※カウンセラーがよくカウンセリングに使用する。
※人によって、「この療法はあわないわ~」という場合もあります。

※アロマテラピーのテラピーと同義。


コンサルタント→相談役。情報を提供したりアドバイスをする。クライアントの力で問題を解決できるよう、さまざまな角度から協力する。


アナリスト→データに基づき分析する。分析家


心理カウンセラー→相談員。傾聴をメインに心をサポートする。クライアントが自分の力で問題を解決できるようにサポートする。アドバイス、情報提供はない。

※各種心理療法を使用


近所のおばちゃん→時々ありがたいけど、どきどきおせっかいで的外れ?





いろいろ相談を受け付ける窓口がありますね。


これらすべてがごちゃごちゃになり、カウンセリングとリンクさせてしまうから、


カウンセリング・・・病気・・・病院・・・大変!


という意識が生まれてしまうんです。


そもそも、カウンセリングというのはクリニカル(治療必要)な人たちだけが行くものではありません。


カウンセリング=クリニカル ではないのです。



***


アメリカ人やイギリス人は、カウンセラーをとてもよく使い分けます。


個人の問題にはこのカウンセラー
夫婦の問題はこのカウンセラー
子供はこのカウンセラー


など、1人が、何人ものカウンセラーの名刺を持っています。


そうです。
カウンセリングの大きな役割とは、


ノンクリニカル(健常)者が、いかにうまく人間関係や自分のストレスを解決するかを、

第3者のプロ(カウンセラー)に手伝ってもらい、

自ら方向性を見つけるものなのです。



ノンクリニカルのときにこそ、カウンセリングを大いに利用するためのものであり、


我慢して我慢して、クリニカルになって、

ようやっとカウンセリングを受けられる。ということではないのです。



誤解の多い日本。


カウンセラーたちは、気軽に皆さんが尋ねてこれるように、カウンセラーの印象をよくするようにいろいろ考えています。


どうか、カウンセラー・カウンセリングの偏見をなくし、


日頃から明るく生きていられるように、心のチューニングに気軽にご利用してください。









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