地震・余震の不安のコントロール

  • 2011年4月29日(金) 17:22 JST
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こんにちは、うつ病回復コンサルタントの鈴木直人です。

まだまだ余震が起こりますが、あなたの体調はいかがでしょうか?

余震を感じたり、被災地の状況や原発の状況を考えたりすると、つい不安になってしまいますよね。

既にテレビは通常番組に戻りましたが、ニュースなどで悲惨な映像や、悲しくなる出来事も報道されています。

更にユーチューブなどでは、テレビでは普通に放映出来ない悲惨の映像も見られるようになってしまっています。

元気な人でさえ、心痛ましく感じる出来事や映像なのですから、うつ病や自律神経失調症の方には非常に危険な映像です。


なぜなら、うつ病や自律神経失調症の方は、ストレスに非常に「敏感」になっています。
(ですから、通常の場合よりも悲しさを深く受け止めや、自律神経のバランスが狂いやすくなるからです)


ストレスに敏感になる理由は二通りあります。

一つ目は、小さな刺激に過剰に反応してしまう。
二つ目は、他人と自分との区別がいつも以上に付きにくい、または現実と空想の区別がいつも以上に付きにくいということです。


では、詳しくご説明いたしましょう。


まずは「小さな刺激に過剰に反応してしまう」についてです。

人間は野生動物の一員でした。そのため、現在でも野生動物の頃の反応が体の中で起こります。

野生動物の世界は弱肉強食です。そのため、トラやライオンがいたら、我々人間は逃げなければなりません。


もしあなたが弱っていたら、逃げるスピードが遅くなりますよね。いつも通りには走れませんし、頭も働かないので、うまい逃げ道も探せません。

ですから、トラやライオンが自分に近づくのをいつも以上に早く気付かなければなりません。
そのため、敏感になる必要があるのですね。

つまり、うつ病や自律神経失調症の方は、いつもはそんなに気にしないことも気になって仕方がなくなるのですね。
(強迫的行動も強く表れることもあります)
ですから、いつもはあまり気にならない映像や出来事にも自律神経が反応してしまうのです。



では二つ目の
「他人と自分との区別がいつも以上に付きにくい」
「現実と空想の区別がいつも以上に付きにくい」
についてご説明します。

自律神経はもともと他人と自分との区別が付きにくいのです。
他人が暴力を振るわれたり、罵られていると、あなた自身も落ち込んだり、憤りを感じたりしますよね。

心臓がドキドキしたり、人によっては息苦しくなることもあるでしょう。
これが他人と自分との区別が付きにくいという自律神経の反応です。


では次に、「現実と空想の区別が付きにくい」という説明をします。
ホラー映画を見た場合、それが作られたものだと分かってても、心臓がドキドキしたり、汗をかいたりします。
また、いやなことを思い出した場合でも、心臓がドキドキしたり、身震いをする場合もありますよね。

これも現実と空想の区別が付かない自律神経の反応です。


この2つの反応をある程度抑えることが出来るのは
大脳新皮質の前頭葉というところです。
前頭葉が「これは実際に起きているわけではない」
「冷静によく考えなさい」と指令を出すのです。

しかし、体調が悪い時は脳も正常に働かないので、この前頭葉も働きません。
そのため、冷静によく考えなさいという指令が出ません。

そのため、現実と空想の区別が付かないため、
自律神経は空想に引きずられてドンドン交感神経の働きが強くなってくるのです。
つまり、症状が悪化するのです。


うつ病や自律神経失調症の方はストレス耐性が低くなってきます。

ですから、このような方は出来るだけ地震のことは気にしなようにする。
親類が被災された方はそうもいかないでしょうが、出来るだけ地震のことを考えないようにします。

わざわざ怖いもの見たさで、ついユーチューブで津波の映像を見てしまう方もいますが、体調が悪い方は辞めましょう。

そのかわり、楽しい漫画を見たり、楽しい落語や漫才などを聴いて、自律神経を整えて下さい。

体調が悪い時は事実から目をそむけるのも大事な方法です。
事実と向き合うのは、体調がよくなってからにしましょうね。

       うつ病回復アドバイザー 鈴木直人

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うつ病と冷え

  • 2011年2月14日(月) 12:10 JST
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最近、寒いですね。今年は雪も多いですし。
冬だからしょうがないといったらしょうがないですが…。

さて、この時期に気を付けたいので「冷え」です。
冷えは万病のもとというように、冷えはあらゆる病気を作ります。

何故、冷えは色々な病気を作るのでしょうか?

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うつ病と顎関節症

  • 2011年2月 1日(火) 19:07 JST
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今回のコラムでは、顎関節症とうつ病・自律神経失調症の

関わりについて書かせていただきます。

 

 

ちなみに顎関節症とは、顎の開閉時に痛みや違和感があったり、

ガクッと音がしたり、物を噛むと痛むといった症状があるものを言います。

 

 

私の経験から言うと、この顎関節症の方の7割近くが

うつ症状や自律神経症状を抱えています。

 

 

特にめまい・みみなり・難聴・頭痛・不眠症・

やる気が起きない・取れない疲労感・などの症状が多いです。

 

 

顎関節症がうつ病や自律神経失調症に関係するには

大きな理由があります。

 

 

顎は、噛むことで大きな力学的負荷を与えています。

どこに負荷を与えているかというと、それは上あごに続く頭蓋骨です。

 

 

例えば片方の顎ばかりで噛むことで、

片方の頭蓋骨ばかりに負担がかかります。

 

 

すると、頭蓋骨がゆがむことになるのです。

「えっ、頭蓋骨ってゆがみの?」と思う方もいるでしょう。

実は頭蓋骨は一つの骨から出来ているわけではありません。

大小合わせて30個前後の骨が

立体パズルのように組み合わさっているのです。

 

 

片方の顎ばかりで咬むことで、

片方の頭蓋骨に力学的負荷がかかります。

すると、頭蓋骨の組み合わさっている部分が微妙にゆがみます。

そのため、脳の機能が低下して自律神経症状が出るのです。

 

 

頭蓋骨が動くというは、西洋医学系の多くの先生が否定しておりますが、

現在、手技療法家の間では、当り前とされています。

 

 

アメリカの学会でも科学的立証もされているのですが、

日本ではこのことはあまり重要視されていません。

特殊なトレーニングを積むと、頭蓋骨の動きも察知できるようになります。

 

 

実際に片方の歯ばかりで噛むと、「バナナヘッド」という言われる

頭蓋骨がバナナのように曲がってくることがあります。

これは素人の方が見ても分かるぐらい曲がることがあります。

もちろんすぐには曲がりませんが、長年の間片方でばかり噛んでいると、

少しずつ曲がってくるのです。

 

 

さて、話を元に戻しますが、

このことから顎関節症の方に自律神経症状が出やすいのですが、

実は逆のパターンもあります。

 

 

つまり、うつ病や自律神経失調症の方が、顎関節症を起こす場合もあるのです。

これは逆に頭蓋骨のゆがみを先に起きて、

そのために顎関節にずれが生じて顎関節症になるのだと思われます。

 

 

ですから、うつ病や自律神経失調症に方で、

顎に違和感がある方は一度チェックをした方がいいでしょう。

 

 

                    うつ病回復アドバイザー 鈴木直人

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うつ病は体から治す(1)

  • 2010年11月25日(木) 16:56 JST
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うつ病というと…
病院で薬をもらいカウンセリングに通うというイメージがあります。
更に今流行りの認知行動療法を取り入れる方も多いでしょう。

これは『心』を治すことにより、うつ病を克服しようとしているのです。
しかし、これはこれでとてもいいのですが、
残念ながらうつ病は心の治療だけで治すのは難しいのです。


なぜでしょうか?


それはうつ病は心の病気でもあるけれど、『体』の病気でもあるからです。


例えば、うつ病になると思考力が低下してきます。
思考力が低下した状態で、カウンセリングを受けるのは非常に疲れます。
認知行動療法も同じです。
患者さんの思考力を使ううつ病治療は、うつ病が悪化している状態では適さないのです。

そして重要なことが他にもあります。

実は、体の状態がわる時には、思考がゆがんでしまうのです。

例えば、胃が痛い時を思い出して下さい。
あまりにも胃が痛い場合に、
「ひょっとして胃ガンかもしれない」と考えたことがある人は多いでしょう。

つまり、体の悪い時は現状よりも「ネガティブ」に考えるものなのです。
これをネガティブに考えないようにしても、
反射的に思ってしまうものなので無理があります。


なせなら、体の中には『原始反射思考』が残っているからです。
原始反射思考とは、
原始時代には生き抜くために有効だった無意識的で反射的思考です。


例えば、原始時代には、
野生動物から食べられてしまうかもしれないという危機が常にあります。
そのため、危機を常に予測しなければなりません。

仮に今が原始時代だとします。
そしてあなたは体の調子が悪いとします。

するとどうでしょう。いつ野生動物が襲ってくるかわかりません。
そのため、あなたは「常に最悪」のことを考えてその準備をしなければなりません。
そのためには…

・あそこから襲われたら、あっちに逃げよう。
・この動物が襲ってきたら、この武器で応戦しよう。
・夜に襲われたら、この陰に隠れてやり過ごそう。

このようにネガティブに考え、そしてそれに対応することで
危機から逃れられる可能性がグンと高くなるのです。


体の調子がいい時よりも悪い時の方が動きも鈍いです。
そのため、体の調子が悪い時には、いつもより悪い方に考えないと
危機に対応できません。

このような原始レベル反射があるため、
まずは体をある程度治してから心を治す必要があります。


体を治すというのは、まずは休養が必要です。
あれこれ考えずに、ひたすら休みましょう。

そして、体から出ている症状、例えば、疲労感や不眠症や食欲不振などや
体のゆがみ、例えば、骨盤や背骨、そして頭蓋骨などのゆがみを治すことです。
筋肉の緊張を取ることも有効です。


私自身もうつ病のひどい患者さんには、
まずは筋肉の緊張を取ったり、骨盤や頭蓋骨などのゆがみを取ったりするために、
体から治そうとしています。


体がよくなれば、原始反射思考による思考のゆがみがなくなります。
そのため、それだけでも精神的ストレスが軽くなり、
症状が改善することはよくあることです。

「うつ病=心の病気」と考えずに、
「うつ病=心と体の病気」と考えてみると、
今とは少し違ったアプローチが考えられるでしょう。


                         うつ病回復アドバイザー   鈴木直人

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うつ病は生きるためのもの

  • 2010年11月 9日(火) 00:35 JST
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多くの方がうつ病になると「何でうつ病なんかに…」と思う気持ちになる。
そして働けない自分、動けない自分に対して…


「私ってダメな人間なんだ」
「生きている価値がないからうつ病になるんだ」
「いっそう、死んだ方がいいんじゃないか…」


なんて思うようになります。


しかし、あなたは知ってましたか?
うつ病になることはとても大事なことだということを




うつ病は、あなたががんばり過ぎたためになっています。
たくさんのストレスを耐えていたためになっています。

うつ病はあなたの体のブレーカーです。


電気ポット、電子レンジ、オーブン、ドライヤー…
たくさんの電気器具を使うとブレーカーが落ちます。

なぜなら、電気器具が壊れないために…。
家が漏電で火事にならないために…。



あなたのブレーカーもあなたが死なないために落ちたのです。

そう、うつ病はあなたを生かすために起きているのです。




それ以上がんばると死んじゃうから…
それ以上ストレスにさらされると死んじゃうから…




だから脳の感受性や思考回路といった脳の機能を低下させるのです。

これがうつ病なのです。


がんばらないように、
そしてストレスを感じにくくさせるために脳が働かなくなります。

消費エネルギーもなるべく使わないように節約しています。
だから考えることが出来なくなります。
体を動かすのがおっくうになります。

わざとだるさを感じさせて、動かないようにさせているのですね。


うつ病は生きるための反応です。
体と心を治すための反応です。


うつ病は決してマイナスなものではありません。
あなたを守る大事な『生命維持のための反応』なのです。

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季節の変わり目とうつ病や自律神経失調症

  • 2010年11月 2日(火) 23:51 JST
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秋は夏から冬への季節の変わり目です。

秋に限らず季節の変わり目に体調を崩す方は、既に自律神経が乱れている方が多い。

自律神経が乱れていると、うつ病にもなりやすい。

もちろん、体のいたるところに症状が出てくる。

肩こりや腰痛はもちろんのこと、めまいや耳鳴り、不眠症や慢性疲労、

早い人だともう冷え症も出てくる頃。



なぜ季節の変わり目にこのような症状が出てくるかというと、

季節の変わり目は、温度や湿度など体の外の環境が変わるため、

知らず知らずに体の内部にストレスがかかっているからです。

今年の夏は暑かったですよね。

この夏で疲れた体が、気温が下がりホッと一息するところですが、

その温度変化さえ疲れた体にはストレスとなる場合もあります。

今年の秋は寒くなったり暑くなったりが続きましたから尚更です。

秋になっても夏の疲れが取れない方は、自律神経の乱れを治す必要があります。



そのためには、まずは睡眠。

そして体のお手入れとして、整体やマッサージなど。

そして、食事をバランスよく取ることが重要です。

特にうつ症状のある方は、海産物を約取るようにして下さい。 そして出来るだけ和食中心にするとよいでしょう。

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