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転職したのですが・・

ご相談者:20代/男性

今年始めころから転職活動をしました。

数ヵ月後にインターネットの紹介会社から
・残業は月約10時間
・週休2日
というのを紹介され、面接し転職しました。

理由はいくつかあるのですが、自分の時間が少しでも欲しい、その時間で家族を少しでも助けたいなどがありました。

しかし、現実は残業80~100時間以上、年俸制のため残業代なし、休日出勤、休みは月4~5日です。
職場の誰かに相談しようと思ったのですが、誰一人グチも言わずにやっているため相談できません。
働く場所があるだけいいと思われる方もいるかもしれませんが、聞いていた条件とかけ離れているのでショックも受け、肉体的にも精神的にも疲れてしまいました。

これは当たり前なのでしょうか。
年俸制ならいくら働かせてもいいのでしょうか。
紹介された条件とぜんぜん違うのですが、問題はないのでしょうか。
黙って仕事をしていくしかないのでしょうか。

別に、どこを訴えるなどは考えていませんが、法的に問題はないのでしょうか。
次に転職するときに同じ思いをしたくないので、教えてください。
どこに相談したら良いのかわからず・・。

20代/男性 | 日付:2010年10月 7日(木) 01:29 JST | 閲覧件数: 2,503

労働基準法違反の可能性が高いです。

心理カウンセラー(うつ・人間関係・労働・教育) 渡辺 裕子

こんにちは。心理カウンセラーの渡辺です。

転職先の労働時間が、最初の条件と全く違い、月80~100時間も残業をさせられていても、すべてサービス残業なのですね。
また、休日出勤しても、賃金が支払われていないのですね。

まず、あなたの雇用形態や、入社時にどのような雇用契約を結んでいるか?にもよりますが、最初の募集では残業が少なく、週休2日制であるから入社しようと思ったのでしょうから、それと違う場合は、使用者は必ず契約時にそのことを伝える義務があり、労使間で合意した上で、労働契約は結ばなければならないのです。

もし、それを行なわずして、入った後にサービス残業や休日出勤があることを知ったのならば、明らかに労働契約法違反です。

そして、残業についてですが、労働基準法では、通常、1日8時間、週40時間および、週1日の休日が原則として決められており、残業をさせたい場合は、
「36(サブロク)協定」といって、労働基準局に、届け出をしなければなりません。

また、届け出をしたからどれだけ残業させてもよいかというと、そうではなくて、
1日2時間、週45時間、1年間360時間が限度となり、それ以上の残業は、違法となります。

そして、残業や休日出勤の賃金は、割増賃金で支払われることも労働基本法で決められています。

また、年棒制の場合、残業代が入っている場合は、何時間までという契約や取り決めがあるはずです。
それを超えての残業については、もちろん賃金を払わなくてはなりません。

あなたの場合、明らかに残業時間が限度を超えており、なおかつ残業代も休日出勤代も支払われていないのであれば、労働基準法違反です。

そして、こういう場合、会社のある地域の労働基準監督署に申告すれば、過去2年分までの不払い賃金を請求することができます。

もちろん、残業時間の多さでも、労働基準局が調査に入り、指導を受けることとなりますが、その場合、タイムカードなどがあればよいのですが、ない場合でも、パソコンを調べたり、ビルの1室の場合は、ビル管理に聞いたりして調査をしますが、ご自分でも、手帳に残業時間を書いておく、パソコンに残しておくなどして、証拠を残しておくと良いでしょう。

もし、会社が是正勧告に応じない場合、会社の社長に懲罰が下ります。
30万円以下の罰金、もしくは、6か月以下の懲役刑です。

あなたにタイムカードや、残業時間の証拠となるようなものがあれば、労働基準局に不払い賃金の申請をぜひしてください。

あなたに勇気があれば、残業代を支払ってもらうために戦っていただきたいのですが、一人で戦うのが大変な時は、「ユニオン」という個人加入の労働組合に入って戦うことをお勧めします。

今はネットでも労働契約法や労働基準法、36協定のこと、時間外労働、休日労働の賃金についてのことはすぐに調べられます。
労働時間については労働基準法第32条~36条に詳しく書かれています。
ご自分でもぜひ一度ご覧になってください。

また、日本の労働者は、文句も言わずにサービス残業を行っていますが、労働の対価として賃金が支払われることは労働者の当たり前の権利で、本来は言わない方がおかしいのです。

しかし、日本では、憲法にうたわれている労働三権を理解している人が少なく(学校で勉強してないので仕方ないのですが)、未だ労働者の権利については発展途上国並みにひどいものです。

それ故に、未だに労働法を知らない、封建的な使用者が数多くおり、あなたのように苦しんでいる労働者がたくさんいます。

労働者は憲法に守られているので、とても強いのだということを知り、ご自分の労働者としての権利を行使されることを願ってやみません。

今後も労働法をよく知り、会社にうまく使われ、泣き寝入りしないように、自己防衛をしていってください。

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回答日時:2010年10月 9日(土) 01:33 JST

わかりやすい回答ありがとうございます。
心の中に引っかかっていたものが、すっきりした気持ちがします。
ずっと、このまま何もせずいたら、嫌な気持ちを引きずったままだったと思います。
相談して本当によかったです。

| 20代/男性 | コメント投稿日:2010-10-11 |

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心理カウンセラー(うつ・人間関係・労働・教育)
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