試しにやってみてください！

心理カウンセラー 大塚　悦子

うつ病、またはうつ状態のご家族と生活するのは、とてもパワーのいる大変なことです。
自分自身の生活がありながら、必要以上の気を使って家族に接する毎日、
あなたも、お母さまも本当によく頑張っていらっしゃると思います。
でも、一生懸命頑張ってきたあなたもそろそろ限界・・・
‘無意味にイライラしたり’‘急に涙が出てきたり’‘自分の存在理由がわからなくなってきたり’心のSOSが聞こえてきたのですね。
そのイライラは無意味ではありません。
急な涙にもしっかり理由があります。
発信してくれたSOSをちゃんと受け止めてあげましょう。
このままでは今度はあなたがうつ病、うつ状態になってしまいます。
うつ病という病は本当に辛いです。
周りの人間も辛いですが、辛さの種類が全然違う。
あなたにその辛さを経験してほしくありません。

ご相談のメールにも何度も出てきた『我慢』という言葉、お母さまからのご忠言も
『あなたが我慢して何も言うな』とのことでした。
我慢とは耐え忍ぶこと。こらえること。
そうなんです。 うつ状態の人に対してこちらも感情的に接するのは事態を悪くする可能性があります。
確かに、目の前の彼に対して湧き上がってくる感情を、その場でぐっと堪えることは必要なのですが、こらえっぱなしではいけないのです。
あなたはうつ状態のお兄様の言動に対して、こらえっぱなしではありませんか？
湧き上がってくる感情はあなた自身の大切な感情です。
１度ぐっとこらえたら、決してそのままにせず、忘れずにその感情を放出してあげてください。
イライラや急な涙はこらえたままのあなたの感情です。
こらえた感情があなた自身を押しつぶして、
居場所がわからなくなってしまっているのではないでしょうか。

ではどうやって１度押さえた感情を、もう一度引っぱり出してきて外に出すのか。
遠慮なく感情を出せる場を用意し、心を落ち着けてもう一度その出来事を思い出します。
そうしたら押さえ込まれた感情はもう一度湧き上がってくるはず、
怒りを感じたらそのエネルギーを支障のない形で放出します。
枕を思いっきり叩いたり、ボールを思いっきり蹴っ飛ばしたり、ゴルフやラケットの素振りもいいかもしれない。
気が済むまで放出したら、不思議とスッキリするはずです。
ためこまずに、１度こらえたら忘れないうちにすぐに出す！
「え？そんなこと？？？」半信半疑かもしれませんが、試しに１度騙されたと思ってやってみてください。

回答日時：2010年1月31日(日) 11:04 JST

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