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特別養護老人ホームでの介護

ご相談者:50代/女性

81歳の父が肺炎による敗血症ショックで急性しました。病院受診し、重度の肺炎の診断をうけてから約11時間後に心肺停止、蘇生したものの意識はほとんど戻らずその19時間後に亡くなりました。病院受診後急死に至ったことについては仕方がなかったと思っていますが、特別養護老人ホームで、まったく本人の肺炎に気づくことなく、重度の段階まで放置したことに大変憤っています。受診当日のながれについては、ホームの医師、看護士から一応話を聞きました。この医師は平日8時半から5時ころまでと月二回の土曜午前、看護士については毎日ではありませんが週に4日ほどホームにいます。医師は問診のみ、(死人に口なしですが、父はこの医師は、体には触れない、といっていました。)入所者からの申し出があれば(ほとんどの入所者が認知証ですので、どの程度、体の不調を訴えられるのかは疑問です)提携の病院に受診させるという形です。
 脳梗塞による後遺症で半身麻痺でしたが、あたまは正常、自由に使える右手で食事も、排泄も車椅子による移動も自分でやっていました。入所者の中では一番手のかからない人でした。長年の糖尿病、高脂血症はありましたが、安定しており、死の前々日まで比較的食欲もあり、元気に見えました。
熱は微熱の出る日もあったものの、ここ一ヶ月を通して平熱の日が多く、咳はなかったとの、ホームの報告。ただし本人は口からの出血、(本人によれば血痰、ホームの介護し、看護士によれば、口の中、のど、歯茎からの出血)をテイシュにいれて見せていたそうだが、誰にも取り合ってもらえず、ホームは来園する歯科医を受診させるも、問題なしとの判断により放置。本人は足(外反母趾)の痛みを強く訴えていたため解熱鎮痛剤を服用しており、それにより熱がでていても押さえられていたのであろうというホーム医師看護士の見解。つまりホームでは、死に至るほど重症な肺炎であったのに、気づくことが出来なかった。理由は熱無し、咳無し、本人からの訴えなし、比較的元気、だったから。しかしながら、
血痰(らしきもの)に気づき、一度でも聴診器による診察をしていれば、変調に気づいたはずというのが
家族の見解です。ホームには二年八ヶ月お世話になり、その間、関係は良好。
 訴訟ができるものか、その勝ち目は、また時間と費用はどのくらいになるのか、教えていただくことが出来ればありがたいです。

50代/女性 | 日付:2010年5月23日(日) 21:31 JST | 閲覧件数: 5,514

訴訟の前にお話をされてはいかがでしょう

永井 隆一

永井でございます。
ご相談内容を拝読いたしました。

はじめに、お父様のご冥福をお祈り申し上げます。

さて、小職にあっては訴訟事件に関する期間や費用についてお答えする立場ではなく、たいへん恐縮ではございますが、これについてのコメントは差し控えさせていただきます。
また、各事案により期間や費用に差が出るかと存じます。
訴訟に関しては、まず「法テラス」等の無料の相談機関をご活用ください。

ところで、本件について個人的に「医療過誤」「介護過誤」の両面の疑いに関する見解を申し上げます。
医師も介護士も業務上の重い注意義務を課せられております。本件は、これらの専門職が高度な職務上の注意義務に反するか否かが争点になると存じます。
貴女が仰るとおり、血痰が確認された段階で、聴診器さらにはレントゲンや血液検査を行うことで早急の処置が施せたかもしれません。
しかし、医師の供述にあるように他の解熱剤の服用による発熱症状なし、歯科医師の診断により問題なしとの報告、咳込みの症状もなくお父様ご本人も通常と変わらない状態であったこと。さらに、受診から死亡に至る時間が比較的短かったこと(つまりは、急変に対処できる時間がなかったというやむを得ない状態であった)等を考慮すると、本件については施設側(医師等を含む)に責任を追及することは難しいとの印象を受けました。

まず、貴女のご家族が施設側に対して「過誤」の疑いを持っていることを主張し、この主張に対する施設側の反応によっては、訴訟と選択をされることをお勧めいたします。

施設側が、一人の人間の死に関して、無念な心情を抱えている遺族に対して、真摯な態度で応対することを期待いたしております。

行政書士 ナガイ事務所  永井 隆一
045-461-3240(FAX同)
080-5470-0283(携帯)
〒221-0045 横浜市神奈川区神奈川2-13-6 KSビル5F
r-010109@mars.dti.ne.jp
社会福祉士 精神保健福祉士 FP技能士 防災士 介護予防指導士
「成年後見・防火防災・介護・ビザ申請」

回答日時:2010年5月25日(火) 11:48 JST

先生、早速のご返答ありがとうございました。おっしゃるとおり、真摯な施設側の対応があれば、このような憤りの気持ちを抱えて、葬儀後のつらい期間を過ごす必要はないのではないかと思います。亡くなった父を悼む穏やかな悲しみの中にいることが出来ないことが残念です。施設側は「残念です」と言っていましたがもちろんこれは政治家の「真に遺憾です」と同じく、謝罪ではありません。もちろん謝罪の言葉は言うはずはないですが。謝ってもらえば気がすむというものではありませんが、父を失って「残念」なのはまさにこちらの気持ちです。訴訟をおこすエネルギーも財力もありませんが、先生のアドヴァイスを頂戴し、法テラスに足を運んでみようと思います。本当にありがとうございました。暗闇で、少し光が差しました。

| 50代/女性 | コメント投稿日:2010-05-25 |

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