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日本の学校の一般教室は、なぜ「左端が窓・右端が入口」に統一されているのでしょうか

ご相談者:30代/男性

日本の小中高校の一般教室の構造が「左端が窓・右端前方に入口」になったのは、戦後どころか戦前以前からのようです。1954年の映画「二十四の瞳」は、1928年・1933年の学校を描いていましたが、いずれの学校も「左端が窓・右端前方に入口」でした。

特定の地域(例えば北海道のみ)ばかりでなく、全国のほぼすべての学校の一般教室は、このような構造に統一されています。
日本のバスの乗降口が左側にあるのは、日本の道路が左側通行だからということはわかります。
しかし、学校の構造は道路ではないので、アパートの部屋のように左右逆であっても問題ないと感じます。
「左端が窓・右端前方に入口」であるのは、採光の問題など何か理由があるのでしょうか。


ここまでは「原則」を挙げましたが、例外についてもお願いいたします。
私個人は第二次ベビーブームのため、特別教室を一般教室に暫定転用した教室を経験しています。
本来は特別教室なので、入口が右側前方ではなく、右側中央にありました。
担任や教科担当の先生方は、廊下ではなく狭い教室内を半分歩いてから教壇に立ちました。
私の卒業後は、本来の特別教室に戻りました。

1982年の映画「転校生」に登場した主人公たちの教室も、本来は特別教室や教室以外だと思われます。
周囲に他学級はありません。ロケ地の学校が、在校生の教室と映画ロケの場所を分けたからでしょう。
その教室は「左端が窓・右端も窓・右端後方ではなく教室後面に入口」という、いわば学校体育館の縮小版みたいな構造でした。
映画冒頭で担任の先生が転校生の少女を引率したとき、前面入口から入室ではなく、教室後面の入口から教壇まで教室内を一通り歩いたシーンが印象に残っています。
実際の一般教室がこのような構造でしたら、担任や教科担当の先生方は大変ですね。

この手の質問を掲示板や質問サイトですると、必ず誹謗中傷されます。実際に映画「転校生」関係の掲示板で質問したところ、「遅刻する者は教室後ろからコッソリ入ってくるぞ。お前の学校はどういう構造だ。」と誹謗中傷されました。私は大林宣彦監督やスタッフ・役者・尾道市・ロケ地の学校のいずれも誹謗中傷どころか批判すらしていません。ですので、今回は専門家の先生に相談いたします。

私を誹謗中傷した者に反論したいことですが、教室右側後方の入口は「1箇所では足りないので、2箇所目の入口を設置した」ものです。教師が出入りするのは前面入口である・後面入口は前面入口を補佐するもの(過疎地の学校は未設置の可能性あり)で、遅刻をした悪ガキ用ではない!です。

なお、現在は少子化時代です。教室不足問題は少ないはず…と思い込んでいましたが、特別支援学校や特別支援学級がある学校で教室不足が深刻なことがわかりました。特別教室や会議室を転用どころか、廊下や広場といった部屋以外の場所まで一般教室に転用しているそうです。かつては普通学級で学んでいた発達障害の子たちが特別支援学級に流れてきたのですね。特別教室も本来の目的で使えなくなったので、音楽の授業も電子ピアノで代用らしいです。

最近放送された映画「転校生」を観たため、同作品の教室の構造どころか、現在でも教室不足問題があることに気づきました。

1.日本の小中高校の一般教室の構造が「左端が窓・右端前方に入口」の理由
2.映画「転校生」の教室の構造~先生個人の意見をお願いします
3.最近の教室不足問題について

について、専門家の先生の視点でのアドバイスをお願いいたします。

30代/男性 | 日付:2012年7月14日(土) 16:40 JST | 閲覧件数: 8,493

教室の構造は、右左ではなく採光のためだと考えます

堀野 節雄

はじめまして、悩み辞典回答者の堀野です
 ご相談の内容について私の考えを述べます。
1.日本の小中高校の一般教室の構造が「左端が窓・右端前方に入口」の理由
 教室は、子供の健康や学習環境を保障するためにあるべきだと考えます。一般的な企業の構造と違い、自然光や自然の風を取り入れるのが学校の教育環境だと考えます。従って、南側もしくは東側に窓を北側もしくは西側に廊下と出入り口を設計しているのだと思います。この教室の廊下を挟んで逆の方位に教室を配置することは、土地の効率活用として有効でしょうが、教育環境として劣悪なものとなって、その意味では学校は費用のかかる建設になるのでしょう。出入り口は、廊下側の前方と後方の2箇所が通常だと思います。いずれの出入り口も、授業やその他の活動で必要があるために、教師と子供は普通に使用します。また、換気のためもあります。
2.映画「転校生」の教室の構造~先生個人の意見をお願いします
 この映画は私は見ていませんので、詳細な回答ができません。ただ、ご説明の映画のような教室は、私は経験がありません。映画関係者にご質問されたようですが、そのような教室を使用したのは特別な思いがあったのかもしれません。
3.最近の教室不足問題について
 少子化のため、教室は余りができており、地域によっては合併する学校もあります。しかし一方では、ご相談のように、教育環境が変化しており、特別教室を普通教室に転用したりするのは最近の教育事情だと聞いています。特別支援教室が増設されことを私個人は高く評価します。これまでの教育は、一律的で個人の教育を保障することに十分ではありませんでした。これからは、子供の個人の学習を保障する学校であってほしいと願うものです。
 ご参考になさってみてください

回答日時:2012年7月23日(月) 22:53 JST

先生、ご回答ありがとうございました。

1.ですが、私の出身校や近所の小中学校を見ましたところ、教室の窓は南側もしくは東側に設置されている場合が多いと気づきました。廊下の両側に教室や特別教室・職員室がある学校の場合、原則として南側や東側を教室に割り当て、北側や西側を特別教室や職員室に割り当てています。明るい部屋は南側・東側ですから。基本的に窓が左側・廊下が右側であるのは、右利きの児童生徒が多数のため右手の影にならないよう左側に窓を配置した(教師側も同様)と聞きました。「ドラえもん」などアニメでもこの原則を守っています。また小豆島にある「二十四の瞳」の博物館を見学したところ、昭和初期で既に原形ができているとわかりました。

2.質問した場所は大林宣彦監督など映画「転校生」関係者が直接運営している掲示板ではありません。関係者には重要な質問や主張を控えています。特殊な構造の教室ですが、ロケ地の高校が在校生・役者さんとエキストラ生徒の子たちに配慮し、離れた場所に撮影セットを作ったと思われます。そのため、同映画の教室の隣に他学級は一切ありませんでした。

3.学校によっては教室不足問題があるそうですが、先生は特別支援教室の増設を評価されているのですね。かつての特別支援教室は知的障害児学級くらいでした。私の自治体でも急激に増えたことがわかります。ここは1980年代のピーク時に校舎増築をしたものの、現在は少子化で空き教室が増えましたので、特別支援学級の教室問題は起きていません。私も特別支援学級の充実を願っています。

この度はご回答いただき、ありがとうございました。

| 30代/男性 | コメント投稿日:2012-07-25 |

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