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人間嫌い

ご相談者:30代/男性

小学生の頃、担任の教師と生徒たちから苛められていた。
或る日学校に行かず、ランドセルを公園に置いて、町をぶらぶら一人で歩き、夕方頃家に帰ってみると、玄関の前に母親がいて、何も理由を聞かれず怒鳴られた。
次の日、僕はいつものように朝起きて、朝食を食べ、顔を洗い、歯を磨き、忘れ物がないか確認し登校した。しかし、それは僕の抜け殻のようなもので、もう一人の僕が少し上空からその光景を眺めていた。
その日から過ごした二年間の学校の記憶が完全に欠落している。
ふと、気がつくと校舎の屋上。
遠くに見える雲を何気なく見つめている。
いつもの、顔のない人たちが僕の傍にやってきて、未分化の音声を発している。
サイレンの音が鳴り響き、焦げ臭い臭いがする。
「火事だ!」
誰かが叫ぶ。
消防車、赤、そして…

僕は失った『僕』を手に入れた。
まったくの偶然だった。
しかも、その少し前に姉の友人(母と娘)が同じく火事で焼死していた。

「僕は運がよかったんだ。もう二度と奪われてたまるもんか」

それから僕は道化を演じるようになった。

「君たちの望みどおりになんでも演じてやるよ。僕は君たちとは違うんだ。奪われてたまるもんか」

そして僕は見事に演じることができた。

火事をきっかけに転校した。

転校先の女教師からは頻繁に殴られていたけれど、生徒たちからは苛められなくなった。

そして、演じる生活に馴染みかけた頃。

突然、死の恐怖にとらわれるようになった。

夜な夜な、それは襲い掛かってくる。

闇の中から無数の手が伸びて、僕をそちら側へ引きずり込もうとする…。

「宿題だって?先生、明日死ぬかもしれないのに、いやひょっとすると数秒後には死んでいるかもしれないのに、来るかどうかもわからない明日を信じて宿題をするだなんて、僕は愚かを演じてはいるけれどそこまで愚かじゃないんだ」

ついに僕は死の発作を抑える方法を編み出した。

死の恐怖はない、死を想像するから恐怖するんだ。

だから、想像力にストッパーをかければ、毎夜襲ってくる死の恐怖の発作を抑えることができる。

最初はうまくいったけれど、段々それも抑えが効かなくなってきた。

そして15歳の夏。

僕は不思議な体験をする。

自我が後方に退き、全ての過去、そして未来を思い出す。

いつもそれは共にあったんだ。

どうして忘れていたんだろう。

そしてその光が僕を救ってくれた。

それから数ヶ月、僕はあまりものショックで記憶が失われている。



数十年後、トリガーが作動する

自称、メフィストを名乗る男がそっと耳元で囁く

「僕は殺してしまったんだ。母親を…」

僕の中で何かのスイッチが押される

そしてその男の紹介である店に出入りするようになる

店主と女性店員が和やかに僕を迎え入れてくれる

僕はその女性に一目ぼれし、やがて交際する

「あなたは愛されていたのよ…」

彼女は全ての過去を僕に話してくれる

辛い過去を

レイプを

自殺未遂を…

だけど、僕は正しい言葉で彼女を拒絶する

「ちがう、これはほんとうの僕じゃないんだ。ほんとうはずっと君と一緒にいたいんだ」

彼女は僕から去っていく

僕はもうあの頃のように演じることが出来なくなっていた

そして、恋人を、親友を失った…

何年間もひきこもり

30代/男性 | 日付:2011年2月20日(日) 05:48 JST | 閲覧件数: 796

太田 慈子

回答日時:2025年5月26日(月) 08:00 JSTお礼のコメントを書く

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