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父の遺骨

ご相談者:50代/女性

 実は別の先生(三ツ木先生)に、姉とのいざこざについて相談した者です。(詳しい内容は、4月17日付の「姉との関係」を読んでいただけますか?)
 別の先生に同じテーマの相談をするのも、どちらの先生に対しても失礼かと思うのですが、勝先生の「葬祭カウンセラー」という肩書を拝見して、まだ気になっていることを相談してみようと考えた次第です。どうぞ無礼のほどお許しください。
 3年半ほど前のことですが、父が亡くなり、姉との争いが続いていた時です。姉は実家に突然行って、留守の間に、仏壇にあった父の遺骨と、お線香立てや鈴などの祀る用具一式とを持って自分の家に帰ってしまいました。いわば、お骨を盗んで帰ったわけです。「父は死ぬ前に自分のところに遊びに来たがっていたから」とか、「孫たちがおじいちゃんを恋しがっているから」とか、果ては私と母は父親の看病をなまけて早死にさせていて、とうてい遺骨を任せられないとまで、いろんな理屈を並べたてて、どうしても返そうとはしません。おかげで、いまだに納骨はしておらず、父の1周忌も3周忌も、遺骨なしでやりました。姉一家は誰も参加しませんでした。
 姉が遺骨を持って帰ったのは、私や母に対する嫌がらせと、また、母が「遺骨を返してくれるなら何でもする」と言うのを期待したのだと思います。つまりは、私が本格的に実家に引っ越す数か月前だったので、それを阻止したかったのだと思います。
 姉は父の日記も黙って持って帰り、私についての恥ずかしいことが書いてある部分をコピーして人に見せたりしました。これも、父が死ぬ前に「日記はお前が持っていてくれ」と遺言したのだと姉は言っており、さらに、それを読んで私が父を苦しめていたのが分かったので、公にしたのだと主張しています。父が私に金を渡したと書いたところや、結婚前の交際相手のことなどもコピーして、嫌がらせに使われました。
 父の日記や、なによりも遺骨を、返してもらう、いい方法があるでしょうか? ある弁護士さんには「遺骨や日記は母親のものであると申請する方法もあるが、この手続きをしたところで、実際に取り戻すのは難しい」と言われました。お寺の住職さんから頼んでもらいましたが、おそらく根負けして、もう関わらないでおこうみたいな態度に変わりました。姉の夫には、「不愉快な話をするな」と断られ、もう相談する先もなくなって、現在に至っています。母はもちろん姉に対して無力ですし、私も殴られたりなんだりしたことや、姉が怒ったら容赦なく相手を痛めつけるのを知っているので(何人もの相手にそれをしてきたのを見ているので)、姉がとても怖いです。たとえ勇気を出して話し合いに行っても、逆にやり込められるのは分かり切っています。姉にとって、日記やお骨は「切り札」なので、よほどのことがない限り返さないだろうと思います。恥ずかしい話ですが、母は若いころ浮気事件を起こしたことがあり、姉は母をやり込めるときに持ち出すのですが、それを「武器」と呼んでいるくらいです。この説明で、姉の性格や、家族でもどうにもできないことが分かってもらえるでしょうか。
 母は「なんとかしてくれ」と泣くのですが、私は本当は、あきらめるしかないかなと思います。住職さんが「魂はあの世に行っているわけで、お骨はモノだから執着しなくていい」と言ってくれますが、そう考えていいでしょうか? また、親戚などが、「なぜお骨を返してもらわないんだ」と責めたりするのですが、どう答えるべきでしょうか? 情けない話ですが、この問題について、先生のご意見をうかがいたいと思います。よろしくお願いします。

50代/女性 | 日付:2012年5月15日(火) 10:36 JST | 閲覧件数: 2,084

もう一度、ご住職を加えて話し合うことが可能であれば

勝 桂子

長いこと、苦しい思いをされてきたことと推察いたします。

戦後日本では、遺骨信仰が色濃くなっており、ある葬儀業者によれば、「喪主のかたはお位牌をお持ちください」と促しても、骨壺のほうを持ちたがるかたが多い、という話も聞くほどです。
おそらく、火葬であるために遺骨が「忌み嫌うべきもの」ではなくなり、また戦後の遺骨収集団についての報道などもあって、「遺骨こそ大切にすべきもの」といった観念が強まってきたものと思われます。

しかし、ご住職がおっしゃる通り、仏教的にみれば、遺骨にはあまり大きな意味はありません。インド(ヒンドゥー教)では、遺体は燃やして河へ流すのがしきたりで、手元には置きません。仏教でも、発祥地インドの風習にならって、大切なのは遺骨ではなく位牌のほうとされているようです。

お寺の宗旨やご住職の人格にもよりますが、お姉さまを説得できるかたがあるとすれば、やはり、ご住職ということになるでしょう。

可能であれば、ご住職と出雲さんもご同席の上、再度お姉さまとお話しの機会を持たれ、遺骨には宗教的に大きな意味はないことをお伝えいただいてはいかがでしょうか。
ただ、宗教的な意味はないけれども、遺骨を質に取るような行動は、故人も望んではいないはず。法要も骨壺なしで別途行われているため、その骨壺はお参りもされないまま放置されており、霊的にみれば大変危険な状態にある、といった多少威圧を与えるお話しを付加していただくという策も考えられます。
仏教思想で遺骨がたたるといったことはありませんので、あくまでも、ご宗旨(宗派)が密教系(天台宗・真言宗など)で、呪術的要素のある宗派で、かつ、ご住職が(本来の仏教思想と少し違っていても)そうした場に応じたお話しのできる機知をお持ちであるような場合にのみ、ご相談できることとは思います。

ご希望があれば、ご住職との相談に同席させていただき、私からも打診してみます。


さらに、お姉さまとの関係は、典型的なハラスメント関係であると感じます。
ハラスメント(暴力を伴わない言葉の暴力を、とくに「モラル・ハラスメント」と言います)については、私どもの任意団体<ひとなみ>で、昨秋、勉強会を開催していますので、こちらをご参照ください。
http://hitonami.net/page192541.html

↑この座談会でも出ましたが、お姉さまは「自尊感情が欠落した状態」であると推察されますので、たとえ言いづらくても、思い切って「いままで遺骨を預かってくれてありがとう」など、労う言葉をかけることで、一気に会話の糸口が開ける可能性があります。

そのひとことで気持ちを緩めていただいたところで、ご住職から再度、遺骨を質にとってもなんのメリットもないばかりか、あなたにとって決してよいことではないのだ、ということをお伝えいただくのが、よろしいかと存じます。

ご住職のほうで、再度のコンタクトが無理な状況であれば、やはりあまり刺激しないようにして、時が過ぎるのを待つしかないと思います。
ご親戚には、遺骨を姉に独占されているけれども、ご住職いわく遺骨がなくても供養はできるのだそうだ、ということを、時間をかけてお伝えしていかれるのが最善かと存じます。

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回答日時:2012年5月15日(火) 20:53 JST

 相談に乗っていただき、ありがとうございました。すぐにお返事をくださったのに、懇切丁寧な説明に、感激いたしました。また、ご紹介いただいた「ひとなみ」、まだ少ししか読んでないですがとてもいいです。ハラスメントをする人間の心理のところが、姉とぴったりです。これからゆっくり読ませていただきます。

 ご提案ですが、住職さんがいわゆる「兼業」で、他県の役所勤めをしてらして、法事のある時にしかいらっしゃらないこと。また、姉との話が不愉快なものだったらしく、姉や遺骨の話になると迷惑そうにしていることなどから考えると、話し合いを依頼するのは、難しいかもしれません。それともうひとつ、姉が私に内緒で母に連絡を取っていることが最近分かりまして、姉の真意がつかめるまで、もう少し様子を見たいと思います。また相談させていただくこともあるかもしれませんが、その時にはよろしくお願いします。

 私のような経験があると、勝先生のやっていらっしゃる活動がどれほど意義のあることか、よくわかります。私の場合、相手が家族だというところも、特徴的なので、いろいろ考えさせられます。家族だから、プライバシーにとことん踏み込まれるし、逃げられないという怖さがあります。しかし一方で、相手がどんな人間で、なぜやっているのかということがよくわかるという利点(?)もあると思います。たとえば今回の遺骨問題ですが、姉はふだんから「私は長女だ」というのが口癖なので、父の遺骨を持つことで、実家に入ってしまった私をけん制し、優位に立ちたいのだと思います。また、姉は妙に迷信深いところがあって、お骨を持って行ったのは子供二人が受験を控えていたときだったので、父の遺骨が役に立つと考えたのだと思います。鈴などを持って行ったのも、たぶん子供たちに、合格するように父の遺骨を祀らせるためだと思います。
 私は今まで、姉と争って勝った人間を知りません。みんな早々に、逃げたり、避けたり、言いなりになったりしています。私は人一倍弱虫ですが、あれだけいじめられても耐えられるのは、子供の時からされていて慣れているということと、姉のことが分かっていることが、一種の強み(?)になっているのではないかと思います。もし相手が赤の他人だったら、もっと怖く、ひとたまりもなかったと思います。もちろん、耐えているという今の状態が問題だということも、わかっておりますが。でも、分かっていることと、問題を解決できることは別なのですよね。残念ですが。
 話がくどくなって、すみません。もっともっと感謝の言葉などお伝えしたいのですが、ここまでにしておきます。どうぞこれからも、悩んでいる人の力になってあげてください。ほんとうにありがとうございました。

| 50代/女性 | コメント投稿日:2012-05-16 |

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勝 桂子相談件数:12件
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